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第三の男

「第三の男」  製作:1949年/イギリス 

第三の男 (ユニバーサル・セレクション2008年第11弾)【初回生産限定】 監督・制作:キャロル・リード
原作・脚色:グレアム・グリーン
撮影:ロバート・クラスカー
音楽・ツィター演奏:アントン・カラス
キャスト:
 ジョゼフ・コットン
    (米国小説家:ホリー・マーチンス)
 アリダ・ヴァリ
    (ハリーの恋人:アンナ)
 トレヴァー・ハワード
    (英国のMP:キャロウェー少佐)
 オーソン・ウェルズ
    (ホリーの親友:ハリー・ライム)
 バーナード・リー
    ( キャロウェーの部下:ぺイン軍曹)
 ウィルフリッド・ハイド・ホワイト
    ( GHQ職員:クラビン)

   *第3回カンヌ国際映画祭グランプリ受賞
   *1950年度アカデミー賞撮影賞受賞

★一言コメント★
個人的に、ベスト1の映画と評価してる作品です。

★あらすじ★
第2次世界大戦直後、アメリカの売れない小説家ホリー・マーチンス(J・コットン)は親友ハリー・ライム(O・ウェルズ)に招かれてウィーンを訪れます。
しかし、到着してみるとハリーは自動車事故で死亡したとのこと。
葬儀で知り合ったキャロウェー少佐(T・ハワード)から、ハリーが粗悪なペニシリンの闇取引をしていると聞かされます。
信じられないホリーは真相を探っていくうちに事故現場に第三の男がいたことをつきとめますが……。

★おすすめポイント★
・今回は、信じられない状況でのビデオ鑑賞となりました。
音声が出ません。
テープを乱暴に揺するとちょっとは音が出るのですが、又消えてしまうの繰り返しでさすがに嫌になっての音無し再生となりました。
それでも最後まで鑑賞しましたので、我ながら凄いと思いました。
あの大写しのツィターをバックに軽快に流れるオープニングから、劇中随所に流れるアントン・カラスの演奏をまったく耳にしないで・・・。

・モノクロの素晴らしさを改めて感じます。
光と影の映像が奥深くて美しくて観ほれてしまいます。
夜、僅かな光に浮かび上がる廃墟や瓦礫の山さえ美しい。
頭の中でカラー画面に置き換えてみましたが、本当に凡庸なものになってしまいます。
カラーには見えてこないものがモノクロには見えてくるような気がします。
そして斜め撮りがいっそう当時の状況の不安感を煽ります。
今年放映のHNKドラマ「ハゲタカ」の多用された斜め撮りを思い出しました。

・ハリー役のオーソン・ウェルズはほとんど中盤以降に登場します。
ホリーが暗闇の中の男に向かって大声を出し、アパートの住人が部屋の灯りをつけて怒鳴ります。
その灯りに照らされてオーソン・ウェルズの顔だけが浮かび上がります。
モノクロ撮影の魅力が最大限に発揮されるシーンです。
少し照れくさそうにニヤッと笑うハリー・・・。
その後、逃げ去るハリー、追いかけるホリーの影が壁に大きく映り、今までに無い大きな斜めの映像となります。
別に、風船売りの老人の大きな影が建物に映るシーンがありますが、少佐たちがハリーを待ち伏せている緊迫シーンで不思議な印象が残ります。

・有名な観覧車のシーン。
斜めの観覧車をバックに、ホリーがタバコをくわえてハリーを待つシーン。
その構図は有名すぎますが、やはり素晴らしい。
遠くから足早に歩いてくるハリー、もうそれだけでドキドキします。
そして、有名な観覧車の中でのシーン。
上から覗くと小さな点に見える人間たち。
“あの点がひとつ動かなくても関係ない”
本当にそう思いかねない怖さを感じます。
“中世イタリアで戦争や流血が続いたが、ダ・ビンチやルネサンスが生まれた。
スイスはどうだ。500年の平和と民主主義で何が出来たかー鳩時計さ”
このセリフは、観覧車の中でと勘違いをしていましたが、降りてから言っていました。

・“悪”には間違い無いのですが、迫力、存在感が凄くてオーソン・ウェルズ(=ハリー)が主役になってしまっています。私の中では・・・。
その分ホリーの印象が薄くなってしまいます。
単純な正義感の持ち主というような・・・。
今回は、彼の苦悩、人として(男として?)の決断も見えましたが、アンナがらみでやはり印象が少し弱いかもしれません。

・下水道でのシーン。
モノクロだと流れる水も含めて下水道までもが美しく感じます。
昔、その専門家が書いていたことですが、ハリーが逃げる音が実際の下水道の位置そのままだったとのことでした。
つまりシナリオに合わせた撮影をしたということのようです。
キャロル・リード監督の凄さがわかります。
監督には申し訳ないことですが、今書いていて気持ちのどこかでオーソン・ウェルズの監督作品のように思っていたことに気がつきました。

・ラスト近く、もう少しでソ連領に逃げられるはずが格子のマンホールから指だけが出ているシーンは胸に迫ります。
追いついてきたホリーを振り返った時の懇願するような表情が、最初の登場シーンとはまったく違っていました。
この直後、ホリーに撃たれます。
というか、無声映画となってしまったので銃声が聞こえないまま何とも不思議な間が出来てしまいました。

・ハリーがしていたことを知っても、そのハリーを愛しているアンナ(A・ヴァリ)。
ホリーの思いを受け入れることなく、2度目の葬儀の後無視して去っていくあまりにも有名なラストシーン。
長い並木道を遠くから歩いてきて、待ち受けるホリーの横を一瞥もしないで通り過ぎま
す。
枯葉が静かに舞い散るのですが、映画館で観た時(さすがに再上映時ですが)はスクリーンを飛び出して3Dみたいに自分の目の前に降っているように感じたものです。
それほどに魅入られたシーンでした。

・アンナ役のアリダ・ヴァリは、失礼ですが今でも美人という印象は無いのですが、この作品は美しかったです。
ハリーが死んだと思い、ホリーと語り合うシーンの憂いのアップは「カサブランカ」(1942年)のイングリッド・バーグマンと双璧でしょう。

・脇役ですが、コメディっぽい部分で登場のW・H・ホワイト氏。
オードリー・ヘップバーンの「マイ・フェア・レディ」(1964年)で、ヒギンス教授(レックス・ハリソン)の友人役で出演していました。
当時も高齢に見えたのですが、楽しそうに踊っていて忘れられない俳優さんです。

・忘れてならないのは、アントン・カラスのツィターの演奏。
アンナが画面から消えても暗転するまでの間があるということは(何しろ無声映画状態なので)ツィターの演奏が流れていたということ。
この映画のもうひとりの主役は、アントン・カラスでしょう。
いまだにあらゆるところで使われる(恵比寿ビールなど)「ハリー・ライムのテーマ」ももちろん好きですが「カフェ・モーツァルト・ワルツ」が好きです。
今回、これを聴くことが出来なかったのが、何とも残念です。
レコードを持っているので改めて聴いてみますが・・・。 

第三の男 第三の男
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市民ケーン カサブランカ 誰が為に鐘は鳴る 風と共に去りぬ 自転車泥棒
by G-Tools

第三の男~ツィターの世界<CD>

第三の男~ツィターの世界

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