「ちりとてちん」塗り重ねて輝く
きょうの「ちりとてちん」では、A子(佐藤めぐみ)のシーンが特に印象的でした。
彼女の登場シーンで泣けたのは初めてかもしれません。
ペンダントの石を砕いて塗りこめた箸が完成しますが、彼女がひとりで泣き笑う姿にその思いがどれだけのものだったのかがよく伝わってきて泣けました。
この脚本家(藤本有紀)は、どの登場人物にも愛情を込めていて決していい加減には流していませんね。
A子をそっと見守る正典さん(松重豊)と糸子さん(和久井映見)も素敵でした。
まるで自分の子供を見ているようでした。
それにしても、終わりが近づいて急いでまとめに入っているように感じるのが寂しいですね。
小草若(茂山宗彦)が家を売却する決心を語ったとたんに、若狭(貫地谷しほり)がすぐに“最後に落語会を”と言ったのには驚きました。
あまりに唐突でしたから・・・。
もっともっとゆっくりと、今までのペースでみんなの生活を見続けたいと思ってしまいます。
正典さんが総理大臣賞を受賞した時、“みんなが幸せで笑っているのが嬉しい”と糸子さんが泣き笑いをしていました。
こちらも糸子さんのように泣き笑いをしながら、何だかこの生活がずっと続いていくような気がしていたものですが・・・。
草若邸での、急遽客席を庭に変更しての最後の落語会・・・
緊張していた小草々(辻本祐樹)の髪が風にそよぎ、気持ちを落ち着かせて語り始めるシーンはその演出の細やかさに感動しました。
そして、弟子たちの高座が続き、草原(桂吉弥)の「愛宕山」には師匠の声が重なっていくというシーンにも・・・。
師匠の声はオチまで聴こえましたね。
ということは、“もう、おしまい”ということでしょうか。
最後は、鞍馬会長(竜雷太)が「ワシに頼らんでも(常打ち小屋が)出来たやないか」と格好良かったですね。
師匠(渡瀬恒彦)が亡くなった後、若い人たちがバタバタしていたところをベテランが締めるという感じで、竜さん見事でした。
残るは、あと1週間です。
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