「監査法人」第4回
5日のNHK土曜ドラマ「監査法人」第4回は、ますます重い展開になっていました。
東都銀行に調査が入り、ジャパン監査法人にも東京地検特捜部が乗り込みます。
証券取引法違反で、篠原理事長(橋爪功)は解任されます。
緊急理事会で改革委員会委員長をまかされた小野寺(豊原功補)の、特捜部と合わせての解任動議で・・・。
取調べで、篠原が監査について静かに自分の考えを述べますが、説得力があって新理事長の小野寺のこれからに不安な要素が出てきそうです。
“どんなに正確な監査が出来ても、そこに感情が無ければ人が監査する意味が無い。
監査法人とは、クライアントとの絶妙な関係が不可欠だ”
今回も、対決シーンがたくさんありました。
篠原VS小野寺・・・東都銀行の決算書の書き直しに関して、小野寺が追及するシーン。
ヘリコプターの爆音が入り、ブルーの映像で、どうしても「ハゲタカ」を連想しました。
若杉(塚本高史)と山中(松下奈緒)が自殺した東都銀行の役員の焼香に出かけて断られるシーンもありましたし・・・。
財政監督庁・宮島(利重剛)VS東都銀行・国友(竜雷太)・・・銀行の調査に入られ、政界などのつながりを強調する国友に、宮島は慇懃無礼に対応します。
“我々の仕事はあくまでも銀行を検査することでした。あなたを追及するのは検察の仕事でしたね”
宮島に同行した若い女性の居丈高な感じも不快でしたが、このドラマでは、宮島が一番怖い存在に感じます。
効果音も不気味でした。
大きな渦の中で悩む若い二人(若杉・山中)は、ここに来て存在の意味が出てきたように感じます。
それでも、山中の方がより悩んでいたのはちょっと意外でした。
第1回の段階では、かなり強気でしたから・・・。
特捜に入られて、“初めて検査を受ける側の気持ちがわかった”と言うシーンは良かったです。
退職で、会社の前で若杉と別れるシーンでは、明るく話しながら背を向けて歩き出した時は泣きそうでしたね。
初めての挫折で、これから本物の強さを持てるのでしょう。
ドーナッツ店のチェーン展開をしている井上(阿部サダヲ)が、まだストーリーとは大きく絡んでいなくて、違和感がありますが、これからどうなっていくのでしょう。
それにしても、彼も小野寺も過去を語っていて、何となく自分語りが多かった回ではありました。
今回、一番注目したのは堀部圭亮さん。
以前、K2(勝俣州和さんとのコンビ)の頃を知っていましたが、こんな俳優さんになっていたのですね。
小野寺、若杉、そして篠原を聴取する特捜の検察官役でしたが、静かな存在感を見せていました。
激高したりしないで静かに相手の話を聞くシーンでしたから、難しかったのではないかと思います。
特に、橋爪さんとの対峙シーンは良かったと思います。
地道にやっていると、こういう役が回ってくるんですね。
と、彼のこれまでを何も知らない私がつい語ってしまいました。
結構嬉しかったものですから・・・。
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