「ありふれた奇跡」第7話
昨日(19日)の「ありふれた奇跡」第7話(フジテレビ)を観ました。
いつもはウトウトして観ている時間ですが、加奈(仲間由紀恵)の父親(岸部一徳)が翔太(加瀬亮)に言い放つシーンにすっかり目が覚めてしまいました。
おばあさん(八千草薫)に謝りに行ったつもりなのに、父母も揃っていて翔太の戸惑いと緊張は計り知れないものがあったはずです。
その上での父親の態度、世の中の理屈でもって立場の弱い相手を頭ごなしに完璧なまでに追い込んでいく物言いに、こちらは目が覚めたどころか、キリキリと胸の痛む思いをしました。
今は立ち直っているはずの翔太がそのまま又壊れてしまうのではないかと・・・。
岸部さんは凄いですね。
いつもの静かでのらりくらりな感じが消えて、恐さを感じました。
彼が陰でしていること(女装趣味)をこちらは知っているわけですが、だからこそよけいに強い信念に凝り固まっているような物言いが恐かったですね。
あれだけ翔太のことを調べているということは、奥さん(戸田恵子)のこともすべて知っているのでしょう。
奥さんが浮気に走ったり、うつ状態になっているのも少しは同情できるような状況になっています。
雪と氷の旋律
*テーマ曲収録
おばあさんも奥さんもさすがに止めに入りましたが、彼女たちの思いもそれぞれに違っているようですね。
おばあさんは奥さんの秘密を知っているようですし・・・。
バラバラでありながら、身内(加奈)のことになると、里親制度のパンフレットを見つけては一緒に相手を貶めるような想像をして決め付けたりするんですね。
そんな大きな大人たちの思惑を考えると、加奈たちがとても可愛く感じます。
藤本(陣内孝則)が加奈にパンフレットをさりげなく渡してくれるなど、他人のために動くようになりましたね。
“二人の間には入れないけれども・・・”とちょっと寂しくはあっても・・・。
それを聞いてくれるスナックのママも表面的には立ち直りつつあるようで、そうやって傷を抱いた人たちが少しずつ寄り添っていける風景にはホッとさせられます。
毎回、若い二人が逢えない時間にケータイで思いを伝えあうのが印象的です。
逢っている時に誤解や諍いがあっても、冷静に自分を、そして相手を見つめての会話が、お互いの思いを深めていくようです。
結構重い展開で始まった回ですが、翔太と神戸(松重豊)の噛み合っているんだかいないんだかわからない会話や、翔太の父親(風間杜夫)と祖父(井川比佐志)とのやりとりにはホッとさせられました。
風間さんの“俺です。オレです。オレオレ詐欺”の親父ギャグには笑うしかありませんでしたし・・・。
来週の予告では、加奈がすべてを話すようです。
大騒動になるのでしょうが、二人だけで背負っていては事態は悪くなるばかりですものね。
これまでの感想 第1話 第2話 第3話 第4話 第5話 第6話
いつか読書する日 [DVD]
*岸部一徳 出演
東京物語(TV版) [DVD]
*八千草薫 出演
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