映画「ハゲタカ」観てきました(2度目)
昨日(土曜日)、映画「ハゲタカ」を又観に行ってきました。
上映回数が2回に減って、会場も小さくなっているし、観客も7,8人程度で寂しかったですね。
エンドロールが流れている最中にほとんど帰ってしまって・・・ということは、みなさんリピーターだったんでしょうか。
2度目で余裕を持って観られるかと思ったんですが、結構初めての時とあまり変わらずに必死で観ていました。
ただ、前回は玉山鉄二さんが素晴らしいこともあって、ミステリアスで悲劇性があった劉一華の方に目が行ってしまっていました。
さすがに今回は大森南朋さん演じる鷲津政彦に目線を戻してみることが出来ましたが・・・。
鷲津が戻ってきてスーツに着替えるシーンは、確かに戦闘モードに突入という感じで、思わずニヤッとさせられます。
彼は、華やかで悲劇性のある劉に対して、終始ブレないですよね。
時には激昂したり(例によってモノを投げて壊す)、1箇所だけ気持ちが揺れたように見えるシーンがありましたが・・・。
掲示板で知ったのですが、確かに1箇所だけスローモーションになるシーンがありました。
鷲津がアカマ自動車のホワイトナイトの表明記者会見終了後に、劉側に重大な発表があると、記者達が引き返す廊下でのシーン。
強くてブレないけれども、時折り見せる人間的な部分が魅力的ですね。
前回観た時は、ひたすら強くてそのあたりが見えませんでした。
「強くなければ、人を殺してしまう」そう思いながらも、今回の劉の悲劇に、鷲津は又それを背負って生きていくんですね。
ラスト、あの一本道にたたずみながら、最後は感傷を振り払うようにしてメガネをかけて歩き出します。
そして、資本主義の焼け野原を見に行く・・・。
前回は、西野治(松田龍平)はともかく、三島由香(栗山千明)が出て来る意味がちょっと薄かったかな、と思ったものですが・・・。
今回、ラスト近くに挟まれた由香のシーン(私には記憶になかった)で、続編があるのかも、と思ってしまいました。
由香が劉に「お前はこちら側の人間じゃないのか」とか「主張しろ」(これは曖昧な記憶ですが)と言われた時のVTRを眺めて、一人考え込んでいます。
派遣工の特集を組もうとして、上司にスポンサーを考えてのストップをかけられたシーンが伏線になっているような気がします。
誰かが書いていました、由香は独立を考えているということを・・・。
そうなると、話は続きそうですね。
西野の登場は、鷲津が自分に協力させることで、西野の罪の意識(誤って鷲津を撃ってしまった件)を少し軽くしてやった、というような解釈が出来ます。
もちろん鷲津本人には貸し借りの意識は無いでしょう。
西野が鷲津側にいながらも、達観した傍観者の立ち位置にいるのが、何となく良い感じでした。
猫の効果もありますし・・・。
「ハゲタカ」はドラマも映画も、脳内補正というか“行間を読む”必要がある、読みたくなるそんな作品です。
このあたりが、ファンにはたまらないのですね。
ちなみに、掲示板の一部で「守山(高良健吾)が乗っているアカマの車はレンタカーでは?」と言われていますが、確認できませんでしたね。
そうだったら、解釈がかなり違ったものになります。
それでなくても、あのシーンの解釈にはいろいろな意見があって難しいのですが・・・。
最後に、私だけが知っているのかもしれないこだわり。
オープニングで、赤い車を見つめる劉の子供時代を演じるあつきくん(湯山敦紀)の鼻水が乾いた跡・・・昔の子供には珍しくありませんでしたね。
細かいことまでにこだわった作品作りに改めて感動しました。
ちなみに、あつきくんはNHK教育テレビ「からだであそぼ」に出演中です。
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