「クローズアップ現代」“ほめる力”求める社会
「クローズアップ現代」“ほめる力”求める社会
NHK総合 1月26日放送
「クローズアップ現代」、この日はちょっとホッとさせられるテーマでした。
ほとんど深刻な話題が多いですからね。
それでも、ここにも今の状況が反映されているのですが・・・。
番組は3つに構成されていました。
・ほめ言葉のシャワー
今「ほめ言葉のシャワー」(水野スウ:編集)という自費出版の本が人気だそうです。
結婚前は仕事をバリバリしていた女性が、今は二人の子育てに追われている。
私は何をしているのだろうという焦燥感、孤独感・・・その中で見つけた言葉に救われたと言う。
いつも
一生懸命
やっているよね
そして、遠い東京で働きながら資格を取るために頑張っている息子を持つ、故郷の父親の想い・・・。
遠くにいても、あなたを想うとあたたかくなるんだ
* 「ほめ言葉のシャワー」は一般書店では手に入りません。
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・ほめる覆面調査会社
社員が辞めていくことに悩む会社や店に依頼されて、社員たちを調査する会社があるんですね。
つい考えてしまうネガティブな調査ではなく、一人一人の良いところを調査して報告します。
実際に居酒屋さんに客として入り、調査する場面がありました。
質問に対してすぐ調理場に走る店員さんを、答えられないからマイナス評価ではなく、きちんとした答えのために迅速に対応をした、との評価の仕方に考えさせられました。
そして、後日その調査表を見せられて、嬉しそうな店員さんたち・・・。
辞めていく人がいなくなったそうです。
自動車会社で、褒めることの訓練、指導をしています。
観ていて、最初は違和感があったのですが・・・。
うながされて、社長が社員一人一人を褒めていきます。
「相手のことを知らなければ、褒めることができない。うわっつらになる」
真剣に、笑顔で褒める社長、そして社員の一人一人が何とも嬉しそうな表情に変わっていきます。
最初は戸惑っていたけれども、お互いに良い顔になっていくんですね。
会社も社員も苦しい今の状況で、見てもらっている、必要とされていることを実感しての安心感、それがこちらにも伝わってきました。
・春風亭小朝師匠の言葉
ゲストは、春風亭小朝師匠。
それまでのVTRを観ての、師匠の感想がかなり含蓄のあるものでした。
「相手から褒めてもらうのを待ってたら、一生終わっちゃうよ」
師匠流褒める方法として「ずっと見てたよ。今度もまた見るね」と・・・。
「褒めるってことは、相手を気持ちよくさせることではなく、一番大事なのは安心させることなんです」
必ずしも言葉だけじゃなくて、ずっとあなたを見てます、という気持ち、愛情みたいなものがあれば、それが結果的に褒めるってことになっていると思う、と語っています。
精神的に強かった昔の人間と比べて、今は“傷つきたがっている、すぐ被害者になって守られたがっている”人が多いので、褒めるのが難しい時代でもある、とも・・・。
最後に、国谷裕子さんを見事に褒めます。
「NHKのキャスターで誰が一番だろう?」と聞かれ、AさんとかBさんとか答える。
「国谷さんは?」に、「国谷さんは、別格だろう!」と・・・。
見事な落とし方に、国谷さんの表情が嬉しさと恥ずかしさと、という感じで崩れていました。
一見和やかに見える話題にも、今の厳しい状況で何とか頑張っていこうとしている人たちが見えました。
その中でも、想いは伝えないと、とつくづく思わせられましたね。
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