映画「ゴールデンスランバー」を観ました。
映画「ゴールデンスランバー」を観てきました。
こちら仙台でオールロケをした作品で、個人的にも盛り上がっていたのですが、正直観る予定にはしていませんでした。
気持ちが変わったのは、ネットで見ると評判が良かったからです。
特にYahoo!の評価レビューでは、あの「アバター」よりも点数が上でしたから・・・。
公開後間もないですから、ネタバレは出来ませんね。
でも、良かったです。
好きなタイプの作品でした。
細かな複線がたくさん散りばめられていて、ひとつひとつそれが回収されるたびに、ちょっとずつ泣いていましたね。
涙腺が弱くなってしまっているのは年齢的なものでしょうが・・・
暗い時代であっても、それなりに楽しかったり、何かを信じられたりした頃を思い起こさせられたのかもしれません。
学生時代の仲間(堺雅人、竹内結子、吉岡秀隆、劇団ひとり)の過去のシーンの導入も多く、その中に複線がたくさんあります。
事件の真相が解明されないままであっても、青柳(堺)を信じた人たち(友人、仕事仲間、見知らぬ人々、怪しげな人までも)、彼が信じた人たちの思いは繋がっていて、とても気持ちの良い終わり方でした。
切なかったですが・・・。
黄金のまどろみ(ゴールデンスランバー)、帰るべき場所、そして“人間の最大の武器は、習慣と信頼”・・・
時を経ても変わらないものがある、ということ。
しばらくぶりの映画にまだ興奮が残っていて、ちょっとまとめられないのですが・・・。
一番の衝撃は吉岡秀隆さんの役でしたね。
堺さんが首相暗殺犯に仕立て上げられる直前の重大なシーン。
映画の導入部を背負う大事なシーンです。
家族を守るために友人を陥れてしまう、それでも堺さん演じる青柳を思う森田の苦悩が伝わってきて、さすがだと思いました。
「にげろ!無様な姿さらしてもいいから、とにかく逃げて、生きろ!」
そして、彼は・・・
そこだけで泣けてしまいました。
同じ、伊坂幸太郎原作、中村義洋監督の「アヒルと鴨のコインロッカー」(2006年)の松田龍平さんの役を思い出しました。
出演シーンは少なくても存在感があって、切なくて印象的でしたから・・・。
それにしても、有名な俳優さんが、出演シーンが少なくてあちこちに・・・。
青柳の父親役の伊東四朗さん、感動しました。
おまわりさん役のでんでんさん、あったかくて良かったです。
みなさん、本当に良いところに出てくるんですよね。
永島敏行さんにはなぜか笑ってしまったし、ベンガルさんにはしんみり、柄本明さんは重要な役で存在感たっぷり・・・一人一人あげたらキリがありません。
中でも、濱田岳さん、地上からちょっと浮いた所にいるような(あくまで個人的なイメージ、悟りに関係あるようですが)不思議な印象の俳優さんだと思っていましたが、今回もピーターパンのように感じたりしました。
そう考えないと、この作品の中で彼がやっていることって説明がつかないですものね。
竹内さんの夫役・大森南朋さんは、やっぱりチョイ役でしたね。
香川照之さんは、思っていた以上に出演シーンが多くて、昔の外国ドラマ「逃亡者」(1963~67年)のジェラード警部のように、執拗に追いかける役を楽しそうに演じていました。
登場した場所は知っている所が多くて、最初はそちらに目がいって集中できずに困りました。
個人的に通院している病院がかなり撮影に使われていました。
待合室兼廊下などはいつも薄暗いのに、撮影の時にはあんなに明るく綺麗に映っているのか、と笑ってしまいました。
伊坂幸太郎さんの原作の方もぜひ読んでみたいと思っています。
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原作:伊坂幸太郎
監督:中村義洋
脚本:中村義洋・林民夫・鈴木健一
音楽:斉藤和義
出演:堺雅人・竹内結子・吉岡秀隆・劇団ひとり・濱田岳・渋川清彦
柄本明・ベンガル・大森南朋・貫地谷しほり・相武紗季・ソニン
永島敏行・伊東四朗・でんでん・石丸謙二郎・香川照之
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