「龍馬を愛した女たち~ヒロインたちの龍馬伝」
「龍馬を愛した女たち~ヒロインたちの龍馬伝」
NHK総合 3月6日放送
龍馬バンザイ!だけの内容だったら嫌だなあ、と思いながらも、興味があって観ました。
加尾役の広末涼子さんと佐那役の貫地谷しほりさんの対談は、仲の良い自然体の頼れるお姉さんと、しっかり者で気遣いの妹という感じでしたね。
龍馬は自由で少年でまっすぐ突き進む人で素敵だけど、個人的には穏やかな人がいいなあ、とは広末さんの弁です。
貫地谷さんも、置いていかれそうな不安があり、着いて行くのが大変かも、と言ってましたね。
龍馬の手紙に、佐那のことを「顔かたちは平井加尾より少しよし」とあったのには笑いました。
広末さんも笑っていましたが、それが編集の妙なのかどうかはわかりません。
自分の役から学んだものから、恋愛論までなかなか真剣で面白いトークでした。
広末さんはアイドルから脱皮して、自然で透明感のある大人の女優さんになりましたね。
貫地谷さんは、「風林火山」(2007年)以来、NHKでより力を発揮する女優さんのように見えます。
何より感激したのは、撮影や休憩時の風景が観られたことですね。
貫地谷さん、楽しい撮影の前にはひとり鼻歌を歌ったり、兄・千葉重太郎役渡辺いっけいさんを紹介したり・・・
ちょっと照れてあわてている渡辺いっけいさんが、ドラマそのままなのには笑いました。
「龍馬さんの差し入れで~す」と、父親・千葉定吉役里見浩太朗さんにバームクーヘンを届けたところ、里見さんのおやじギャグ・・・
「これから、くーへん」を背中に聴いて、高笑いをして去る貫地谷さん、などというシーンも観られて、楽しかったですね。
と言っても何より素晴らしかったのは、加尾と佐那がそれぞれ4年後に龍馬と再会し、又別れるシーンの撮影でした。
リハーサルでは、龍馬が加尾の顔に触れる仕草だったものを、本番になって逆に触れる演技をする広末さん・・・
それが自然だったと言う広末さん、面白いから考えてみようという演出の大友啓史さんがいました。
貫地谷さんは、立会いの後龍馬に別れの挨拶を言うシーンで・・・
面をとって挨拶をするところから始まったけれども、すぐカメラを止めてもらって、立会いのシーンを再現してつなげて演技をしたい、とお願いします。
演出家はもちろんですが、龍馬の福山雅治さんも躊躇なく積極的に引き受けていました。
そのおかげで、挨拶をしながら自然に涙が流れてくる感動的なシーンとなっています。
二人の、その毅然とした女優らしさに感動させられました。
演出家や主役に対してもためらわずに、良い作品を作るために良い演技を追及しようとする姿勢に・・・。
もう彼女たちの時代なんだなあ、と思わせられましたね。
「龍馬伝」は、4月から第2部に入るようです。
真木よう子さんも蒼井優さんも、これからの登場です。
真木さんは、龍馬とお龍が登ったと言う鹿児島の山に登っていました。
彼女が結婚していて、出産後初の仕事とか、初めて知りました。
長崎の芸者役・蒼井さんは三味線のお稽古などで、映像はちょっとだけでした。
それにしても、一人として無駄な配役が無いドラマだなあと、改めて感じています。
撮影現場の様子、第2部のシーンなど盛りだくさんで、とても面白い番組でした。
これからの展開に、ますます期待が深まります。
最後に、福山さんが「龍馬は出会った女性からいろいろな影響を受けて、そのことを素直に受け止めながら人生を歩んでいった」と〆ましたが、標準語が一瞬なまっていて好い感じでした。
番組の中で、龍馬の姉・乙女(寺島しのぶ)宛の手紙も紹介されましたが、龍馬って筆まめな人だったんですね。
« 「第33回日本アカデミー賞授賞式」を観て | トップページ | 「龍馬伝」第10回“引きさかれた愛” »
「テレビ雑感」カテゴリの記事
- 【闘病日記 61】それでも私はあきらめない(2023.05.10)
- 朝ドラ「あまちゃん」再々放送中(2023.04.08)
- 東日本大震災から12年(2023.03.12)
- 大河ドラマ「鎌倉殿の13人」が終わって(2022.12.19)
- お笑いが好き~サンドさんのドッキリや関根勤選手権について(2022.09.02)