「相棒 season8」最終回スペシャル“神の憂鬱”
「相棒 season8」最終回スペシャル“神の憂鬱”
テレビ朝日 3月10日放送
とうとう終わってしまいました。
「相棒」らしさって、いろいろなジャンルに渡ってあると思うんですが、これぞ「相棒」という感じでしたね。
例によって、警察庁関係の部署や役職、天下り先などまで登場すると混乱してしまい、つい身構えてしまいます。
今回、個人的には意外に重たさが残らなかったのは、神戸(及川光博)が特命に飛ばされたわけがわかって、スッキリしたことが大きいかもしれません。
それに車のことがわからないので、現在オービスがどの程度のものなのか、FRS(顔認識システム)がどの程度の現実味を帯びているのか、とか、まったく想像が出来ないということもありました。
テストプログラムの作業をしていると、“神になったような気分になる”“重圧でおかしくなりそうだ”とかのセリフがありますが、そのあたりよくわかりませんでしたね。
こちらが平和すぎるのかもしれませんが・・・。
一人の飛び降り自殺から始まって、それぞれの立場での思惑が交錯していく展開は目を話せませんでした。
こういう展開になると、必ず出てくる小野田官房長(岸部一徳)、その現実的な、理にかなったような黒さ(変な表現ですが)に圧倒されてしまいます。
やはり彼が登場することで、より締まった「相棒」になりますね。
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今回、何気に伊丹(川原和久)の格好良い場面が多かったような気がしますが・・・。
刑事部長に逆らったり、右京(水谷豊)たちが伊達(水野美紀)を取り調べている時には、彼女の上司を力づくで追い出したり・・。
最後の方では、一緒に捜査していましたね。
それに、捜査一課の三人の個性がよく出ていました。
三浦(大谷亮介)が、血気に逸る伊丹をフォローしたりして、好い味を出していました。
パソコンを扱う仕草が、本当に年齢を感じさせて、ジーンときました。
2時間あると、こんなところも描かれるんですよね。
FRSシステムを完成させ、法案を通させて、FRSセンターを設立すること、その目的のために、伊達は翻弄されるわけですね。
右京たちと関わるようになっても、天下り先の元OBや上司の圧力を受け、その都度決断しながら、最後は退職へ。
それは神戸の立場だったかもしれない。
開発の期限延長を主張したことも特命行きの理由のひとつでしたね。
大きな理由は、FRSセンターが出来たときに、それを託す右京と神戸が力を発揮できるか、ということの調査・・・。
神戸が右京を、右京が神戸を監視していたわけではなかった・・・。
組織の奥深い暗さが怖いですね。
結局、自殺した早乙女は産業スパイに引き込まれていて、それをテストプログラムで監視していた技術者・岩井は産業スパイに殺されて・・・。
データは外国へ流れた可能性があり、小野田の画策で産業スパイ事件を隠したために、センターの設立は幻かも、で終わりました。
神戸は、特命に残ることを決断、本当の相棒になったということで、観ている側としてはホッとしましたが・・・。
予告編での「僕に帰る場所はあるんですか?」は、上司への言葉でしたね。
どんな時もサラッと流していた神戸の、これまでに無い深刻なシーンでしたから、ネット上でいろいろな憶測が飛び交っていました。
大河内(神保悟志)は、やはり小野田にはかなわないですが、神戸の今後のために右京に頭を下げたりして、ますます良い人になっていますね。
息をつめて観ていたような2時間・・・それでも笑えた捜一シーン。
帝都物産で鉢合わせをする右京と捜査一課の三人・・・
右京に着いて来るなと言って、岩井の自宅へ向かおうとする捜一・・・
相変わらず気にしないで、「ちょうど行き先が同じようだ」と歩き出す右京・・・
実は、住所を知っているのは右京・・・という一連の流れがおかしっくて笑えました。
長年付き合っているからこその呼吸の合い方なんでしょうね。
上司に自殺と決まった、と言われて・・・
「仕事じゃなくても、気になるんだ」と伊丹が去り、「気になるんじゃ仕方がない」とその後を追いかける三浦と芹沢(山中崇史)。
伊丹が右京化?二人は神戸?
鑑識課に入ったときに、突然の米沢の声(パソコンに自殺者の顔が映っていた?)に驚く右京・・・というのもありましたね。
話が難しくてついていけなくなると、そんなところに注目して楽しんでいた次第です。
「相棒」の場合、2時間という長さは、ちょうどいいんじゃないでしょうか。
1時間では描ききれないものもあるし、2時間半では長すぎる時もありますから・・・。
終わってしまってがっくりしていますが、秋からの「相棒」を楽しみにしています。
水野美紀さん、レギュラーになりませんかね。
次は、内野聖陽さんの「臨場」。
これも楽しみですが、神戸が嫌いなように、死体のシーンを観るのがちょっと辛いですね。
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