「龍馬伝」第19回“攘夷決行”
大河ドラマ「龍馬伝」第19回“攘夷決行”
NHK総合 5月9日放送
岩崎弥太郎(香川照之)が先週に続いて出てこない回でした。
その分、息抜きが出来なかったと言いましょうか。
今回は、武市(大森南朋)や収二郎(宮迫博之)、以蔵(佐藤健)の苦しみがよく伝わってきました。
その分主役の龍馬(福山雅治)の存在感をあまり感じられなくて・・・。
龍馬の考え方は、現代ならもっともだし、普通の考え方ですけど、必死で悩んでいる彼らのそばで空論を語っているようで、何とも違和感のようなものがありました。
龍馬のほうがずっと先に進んでしまっているということでしょうが・・・。
激動の時代の中で、個人としての存在感を示したいとか、自分にも国のために何か出来るかもとか、個人としての芽生えのようなものがやっと出てきているような彼ら・・・
それが飼い犬とか、裏切り者とかで片付けられるのも辛いですね。
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そういう武市でさえ、突っ走ってしまった夢の挫折と捨てきれない情に悩んでしまいますし・・・。
藩邸の庭に降り続ける桜の花びらの演出が印象的でした。
攘夷が決行されず、土佐へ帰るという武市・・・散る花びらの中を去って行くときの歩き方が、やっぱり「ハゲタカ」の“鷲津歩き”でした。
土佐行きを必死に止める龍馬に、容堂(近藤正臣)を信じていると言い切る武市ですが、信じたいということでしょうね。
自分の全人生を否定することになりますから・・・。
今回はほとんど出てこないのに、容堂の存在感が凄いですね。
攘夷決行の指示を、じりじりとした思いで待っている武市たちの上をいく怪物ですね。
同じように凄かったのが、一橋慶喜(田中哲司)でした。
最後の将軍は、あんなに策略家だったのが意外でしたね。
勝(武田鉄矢)に言わせれば“姑息なやり方”ですが・・・。
明治維新後も長生きをして、晩年は趣味に没頭した生活を送ったと聞いていたので、ドラマとは言えイメージが違って驚きました。
Alaska 星のような物語 ~写真家・星野道夫 はるかなる大地との対話~
朝廷と幕府の駆け引きに翻弄されている、純粋に国を想う若者たち、という構図は時代とは言え、切ないものがありますね。
どうしても悲劇に向かって行く者たちに目が行ってしまいます。
個人的に、今現在、主役の影が薄いのはそのせいかも知れません。
今回のように、一人一人にスポットライトがあてられ、その心情まで丁寧に描かれるのは、大河ドラマの良いところなのだろう、と思わせられましたね。
以下のような記事を見つけました。
大森さんを「ハゲタカ」の主役として上に通すのは大変だった話など載っています。
「ハゲタカ」に関する内容がほとんどですが、興味のある方はどうぞ。
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