「龍馬伝」第23回“池田屋に走れ”
大河ドラマ「龍馬伝」第23回“池田屋に走れ”
NHK総合 6月6日放送
セリフで語るシーンより、映像で、それも事が起こった後の映像に印象が強かった回でした。
勝塾は神戸の海軍操練所に移り、登場したのが陸奥陽之助(平岡祐太)・・・この人が後の陸奥宗光なんですね。
彼もわけありのようなんですが、彼の言動により亀弥太(音尾琢真)が行動を起こしてしまうことに・・・。
龍馬(福山雅治)の説得も効きませんでしたね。
正論を唱えられても、武市(大森南朋)への尊敬と感謝、自分だけが、という思いから逃れられなかったわけで・・・あそこまでいくと呪縛のように思えてしまいました。
それにしても、異分子的な陸奥が龍馬へ皮肉っぽく言う「あちこちに気を遣って」という言葉が印象的だったりしたんですが・・・。
長州藩士の決起に参加する亀弥太を連れ戻そうとする龍馬・・・
放っておけという仲間に、今日本を守るのに誰一人欠けても、と演説するシーン・・・
バックにも感動的な音楽が流れるんですが、なぜか個人的には盛り上がらなかったんですね。
このドラマ、全48回で、もう23回・・・ということは、半分近くまで来てしまっているけど、こんな感じでずっといくんだろうか?とつい思ってしまったり・・・。
その代わりというか、池田屋での長州藩士と亀弥太の会合シーン。
決起に盛り上がっていて、桂小五郎(谷原章介)が到着したかと思わせて、一瞬の暗転(古いテレビのせいか何も映らない)に音だけ・・・
シーンが変わって戻ると、大勢の死・・・
静かですが、衝撃度は大きかったですね。
襲われたシーンは撮影したけれども編集でカットしたのか、それとも元々そういう演出なのか、経費の節減なのか、はわかりませんが、インパクトはより強かったと思いますね。
去っていく新撰組の着物が血まみれなので、よけいに・・・。
今回、近藤勇以下、セリフ無し。
大河ドラマは大勢の有名な俳優さんが出演するものの、それだけに主要な役以外は出番が少なくて、だから成り立つんだな、と今更ながら変な感心をしてしまいました。
亀弥太だけは外まで逃げていたのは、やはり彼なりに迷いとか後悔とかを持ち合わせていたのかなと思わせて切なかったですね。
その部分を龍馬に見せるという、演出なのでしょうが・・・。
やはり、語らない映像の方が、より語るものが多いと感じさせられましたね。
弥太郎(香川照之)は商売も上手くいき始め、子どもも生まれて幸せの絶頂ですね。
あんなひどい状況からも家族みんな奇跡的に誰も欠けずにいられて、たくましい一家です。
彼らのシーンだけはホッとさせられます。
相変わらずの弥太郎のやり方で、武市の妻への思いやりをみせていますし・・・。
妻を気遣う獄中からの武市の手紙が切ないですが・・・。
以蔵(佐藤健)と逢ったときに、武市が東洋殺しを口止めするシーンには違和感がありましたね。
土佐勤王党の同士を守るため、と言っていましたが・・・。
どうも、大森さんのファンでありながら、武市のファンではないということのようです。
武市を尊敬し、何かと手を貸そうとする牢番役で登場したのは、小市慢太郎さん。
贅沢な配役ですね。
長州藩士の小西博之さんなど、檄を飛ばしてすぐ死んでしまっていて驚きました。
次は誰が登場するか、そんな楽しみはありますが・・・。
外国公使の集まりでの「日本をしゃぶりつくそう!」って、「ハゲタカ」(2007年)の「日本を買い叩け!」と一緒ですね。
同じイアン・ムーアさんのセリフですし・・・。
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