「99年の愛~JAPANESE AMERICANS~」第3話“強制収容所”
「99年の愛~JAPANESE AMERICANS~」第3話“強制収容所”
TBS 11月5日放送
日系人たちの収容所送りが決まってしまって・・・
一郎(草なぎ剛)たちは長吉(中井貴一)から託された農場を守ろうと奔走しますが、結局安く買い叩かれて、何もかも無くしてしまいます。
展開される状況を観ていると、何と理不尽なことだろうと胸がつまる思いがしますね。
収容所へ行く過程は、まるでアウシュビッツへ連行されるユダヤ人のようでした。
マンザナー収容所のあの厳しい環境でも、背景の雪をかぶったシェラネバダ山脈が綺麗なのが何とも切ないですね。
そんなに昔じゃない頃に、黄色人種への差別とか、アメリカに対する抜きがたいコンプレックスがあったことを、思い出しました。
今、そんなことをすっかり忘れていて、それだけ平和なのだとも思ったものです。
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収容所に入って、母親のとも(泉ピン子)のタフさが目立ってきましたね。
「神さまが下さった休日」「又、一から働かなければ・・・」「生きてさえいれば」・・・
笑顔で語る、その前向きな姿勢に救われます。
アメリカで、長吉とともに一から始めたんですものね。
ピン子さんは苦手な女優さんですが、明るくたくましい母親が似合います。
ドラマ以外のときが苦手なだけで、女優としてではありません、念のため。
ただ、草なぎさんの母親にはどうしても見えませんね。
一郎から、何もしてやれないから日本へ帰るように勧められたしのぶ(仲間由紀恵)の、「どういう明日があるんだろうとドキドキする」「どうなるか見届けたい」という言葉も凄いですね。
何だか女性たちの方がたくましく感じたりして・・・。
アメリカ側との間の交渉役の山岸(大泉洋)の存在もあって、収容所の中でも、少しでも快適な暮らしをと働く人たち・・・
途中、同室となった小宮(笹野高史)の言動に冷や冷やさせられましたが・・・。
一郎としのぶはこどもたちのために学校を、次郎は農場を、と、明るい光景が繰り広げられていきます。
日本人の勤勉さってこういう感じで評価されてきたのだ、と改めて認識させられましたね。
どんなときもどんな所でも、希望を見出そうとする人々の姿が描かれるとホッとします。
あの日、僕らの命はトイレットペーパーよりも軽かった -カウラ捕虜収容所からの大脱走
やはり、日本の姉妹の辛い状況が切なくてたまりませんね。
散々辛い思いをしてきたさち(川島海荷)が、笑顔で朝早くから遅くまで働いて、みんなの前でおかゆをよそって食べる、その胸を張って主張するようなシーンに泣かされました。
それが出来たから、現在のさち(岸惠子)があるんですね。
そして今回のクライマックスは、忠誠登録のシーンでした。
アメリカ人として生きるのか、イエスかノーか・・・。
息子たちを戦争に行かせないために、ノーと書くようにいう母親。
アメリカだからやり直せる、アメリカでしか生きられない母親を思って、ノーと書いた書類を係官の前でイエスに変える二人の息子としのぶ・・・。
二世がアメリカ人として戦ったことは知っていましたが、その裏にこんな状況があったことをまったく想像できていませんでした。
それはまた、それぞれの家族の状況のひとつだったかもしれないですけれども・・・。
家族を思う気持ち、家族の絆というものを強く思い知らされましたね。
惹き込まれて、今回は珍しくリアルタイムで観てしまいました。
これで、最後まで観続けられことを確信できましたね。
余談ですが、緊張が続くドラマの間に、CMのナレーションで遠藤憲一さんの声が聴こえてくるとホッとします。
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