さとう宗幸さんの講演から 「ラジオ深夜便」
「ラジオ深夜便」11月27日・午前4時台〔明日へのことば〕
大いなるマンネリもいいじゃない 歌手 さとう宗幸
(H22.11.3若林区で収録)
今日の「ラジオ深夜便」は、こちら仙台からの放送でした。
4時台は、さとう宗幸さんの講演。
さとうさんは「青葉城恋唄」で全国的に知られるようになりましたが、現在も夕方の情報番組のMCで、地元でも馴染みの深い人です。
こちらでは、“宗さん”と呼ばれています。
講演のタイトル「大いなるマンネリもいいじゃない」は、コーラスグループ・ダークダックスのリーダー・ゲタさん(喜早哲)からかけられた言葉だそうです。
その言葉から、歌うことや創ることに悩んでいた時期に救われたと語っています。
マンネリにはマイナスイメージがあるけれども、視点を変えれば個性になる、とも・・・。
なお、メンバーの一人・マンガさん(佐々木行)は、さとうさんの親戚にあたっています。
決定版 ダークダックス 2010
子供の頃病気で奇跡的に助かり、ふたつと無い人生をどう生きるかを考え、25歳のときには妻子があって周囲の反対があっても、歌の道に進みます。
そのきっかけが、学生時代に作った「岩尾別旅情」で、知床のユースホステルで評判になっていたようです。
その歌が好きだという人のエピソードが印象的でした。
その人は毎年夏になると子供を連れて羅臼を訪れては、近くに見える島(北方領土)を“自分のふるさとだ”と教えていたそうです。
歌うことで生きることを決めたときに勇気をもらったのが、ジョルジュ・ムスタキ(ギリシャ系のシンガーソングライター)とのこと。
その鋭い眼光と髭が印象的で、さとうさんの髭はその一部を真似た、ということのようです。
私もムスタキのコンサートに行ったことがありますが、物静かで、まるで哲学者のような雰囲気を漂わせている人でした。
講演の間には、先の「岩尾別旅情」と、ムスタキの「私の孤独」を歌ってくれました。
28歳で、全国デビューをするわけですが、その前の「NHKFMリクエストアワー」のディスクジョッキー時代を知っています。
いまだに、当時ギター一本で歌っていた「青葉城恋唄」の方が、レコード化されたものより好きですね。
「青葉城恋唄」の作詞は星間船一さんですが、彼が番組に投稿したことから始まった曲です。
日本作詞家大賞を受賞しましたが、そのときのエピソードを今回初めて知って驚きました。
“ときはめぐり”の“とき”は、最初は“時”だったんですね。
それを、あの阿久悠さんから「“時”はめぐらないから、“季節”にしたほうがよい」とアドバイスがあったそうです。
そして、あんなにヒット曲を連発していた阿久さんを差し置いて?受賞したんですね。
当然のことなのでしょうが、言葉にこだわる阿久さんに改めて感動したものです。
このエピソードを紹介するときに、「最初のレコードは“時”になっていてお宝ですよ。4、5千円ぐらいになるかも?」と言うものですから、私の持っているレコードを調べてみました。
確かに“時”になっていましたから、お宝を持っていることになります。
ついでに調べてみたら、さとうさんの著書のタイトルは「季節(とき)はめぐり、また夏が来て」(河出書房新社)でしたね。
珍しく、リアルタイムで、1時間付き合えた時間でした。
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