「相棒 season9」第10話元日スペシャル“聖戦”
「相棒 season9」第10話元日スペシャル“聖戦”
テレビ朝日 1月1日放送
楽しみにしていた元日スペシャルですが、観ていて正月早々鬱になる展開でしたね。
希望を言えば、“バベルの塔~史上最悪のカウントダウン!”(2007年・5-11)や、“寝台特急カシオペア殺人事件!”(2008年・6-10)のような、お正月らしく少々派手で楽しめるものだったら嬉しかったんですが・・・。
公開中の「相棒-劇場版Ⅱ-」でも良かったなあ、と実現不可能なことも考えてしまいました。
映画のほうも重たいけれども、エンターテインメントとして観たら面白かったですからね。
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今回の作品は、通常の1時間ものでも良かったように思えます。
南果歩さんが演じる、12年前に一人息子をバイク事故で亡くした母親・寿子に、いまひとつ感情移入が出来ませんでした。
その相手・折原を爆死させるまでに至った状況を、過去に遡って親子の情愛や葛藤などをもかなり詳しく描かれてはいるんですが・・・。
第8話“ボーダーライン”のようにはいきませんでした。
当時は、相手の折原を何とか許している姿勢がありましたが、少しずつ精神が壊れていってしまったということでしょうか?
ファミレスで再会したのがきっかけとは言え、もうその前に殺意を語っていましたし・・・。
“母親”である寿子があそこまでいってしまう気持ちが理解できたとしても、成功した後も逃げ切ろうとするところがいまひとつわかりませんでしたね。
右京(水谷豊)の“ゲーム”という言葉に、“聖戦”だと言い返していましたが、どう考えてもゲームにしか思えませんでしたが・・・。
クライマックスでの、手錠でつながれた寿子(南)と折原の妻・夏実(白石美帆)のシーン・・・
折原が幸せになることは許せないと言う寿子に、「彼は自分が幸せになったんじゃない。私と娘を幸せにしたのよ」と言う夏実のセリフが印象的でした。
一度は寿子を刺そうとまでした夏実が、自分とお腹の子の命を賭けてまで危険を犯して寿子に立ち向かっていましたね。
寿子を抱きしめながら、「これが、私の復讐よ」と・・・
ファミレスで、寿子が夏実を抱いて、勝ち誇ったように殺意を語るシーンを踏まえてのシーンなのでしょうね。
一瞬、女って強くて怖い、と思ったりしましたが・・・。
南さん、怪演でしたね。
泣いているのかと思ったら、笑いをこらえていたり、爆薬のテストのために南雲(大石吾朗)を訪問して脅しに一変したり・・・
ほとんど主役状態でした。
それに対する白石さんがまた印象に残りました。
こんな役を演じる女優さんになっていたんですね。
一瞬わかりませんでした。
わからなかったと言えば、寿子により犯人に仕立て上げられた江上役の中野英雄さん・・・
顔は似ている気がしたのですが、まさかあんなに痩せているとは、と最後まで本人とは思えませんでした。
江上の母親のシーンは切なかったですね。
死が迫っている状況で、駄目な息子のために刑事たちに何度も何度も謝り続けたり、付き添う娘(石野真子)の優しい嘘を見抜いたり・・・
こちらの母性のほうに胸を打たれました。
その母親のために何とかしたいと、右京と別行動を取る神戸(及川光博)・・・
残された右京がため息をつくという珍しいシーンがありました。
右京のため息って、あまり出てこなかったと思うんですが・・・。
神戸を認めているからこそ、ということでしょうか?
その後も、“母親に、江上は無実だったと嘘を言う”ことを提案する神戸、それに対して警官のありようを主張する右京、と小さな対立がありましたね。
ふと、神戸は感情的には亀山(寺脇康文)と同じになっているなあ、とちょっとした違和感がありました。
確か、亀山とは違うキャラクターをということで今の神戸を選んだと聞いたことがあります。
クールでいて情もある、ノンキャリアで出世したから小市民の感覚も持ち合わせているけれど、上層部などの感覚にも通じている・・・
第6話の“暴発”では、上層部との駆け引きをして右京の暴走を止めて、いずれ官房長(岸部一徳)のような立ち位置になりそうに見えました。
じゃ、この場合(母親のシーン)、神戸らしさって何だ?と聞かれると困りますが・・・。
及川さんが出演するときに、最初は大まかな設定だけで、あとは本人に役作りを任せたという話を聞いたことがありますが、本当のことなんでしょうかね。
官房長があんなことになって(どんなこと?)、ますます重要なキャラクターになりそうです。
複数の脚本家によってじっくりキャラクターが定まっていくのはこれからなのかもしれません。
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ストーリーとは関係なく、ちょっと面白かったんですが・・・
寿子の働くファミレスの前の旗に“爆弾”の文字が入っていて、二人の聞き込みのシーンに良く映っていましたね。
料理の名前なんでしょうか?気になりました。
最初のほうで、神戸が言うところの“爆弾オタクの集い”の二人のシーン。
米沢(六角精児)が「これは?」、右京が「電波の受信機」と、3度会話を繰り返すシーンがありました。
同じトーンで答える水谷さんの声が、とても素敵だと今更ながら気がついたものです。
「名探偵コナン」の作者・青山剛昌さんが出演していることは、事前に知っていました。
鑑識の一人で、スケッチをしていたようです。
ご本人のことをまったく知りませんでしたから、わからないのも当然でしたが・・・。
特命の部屋の名札が、前回と違って、以前のように“右京が右、神戸が左”になっていましたね。
細かいことが気になるもので・・・。
<これまでの感想>
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