「徹子の部屋」竹野内豊さん
9日放送の「徹子の部屋」(テレビ朝日)のゲストは、竹野内豊さんでした。
黒柳徹子さんが、これまでに一番困惑した相手かな、と思えるほどに寡黙でしたね。
ひとつひとつ考え考え、淡々と答える様子は、観ていて放送事故になるのでは、と冷や冷やしたものです。
ある意味、最強の相手だったのかもしれません。
何しろ、お笑い芸人たちが束になってかかっても、太刀打ちできなかった相手でしたから、徹子さんは・・・。
それは、後日談としてずいぶん楽しませてもらいました。
初めは、子供の頃のエピソードとか、1月2日が誕生日の話など、徹子さんが話を振っても、あまり盛り上がらないトークに終わりました。
結婚の話も何となく過ぎてしまい、足の長い飼い犬の話で笑顔が出て、少し盛り上がりましたね。
犬の写真を見た徹子さんの「前足と後ろ足の長さは同じですかね」には笑いました。
どうも寡黙さは父親譲りのようでした。
今回主演の映画「太平洋の奇跡」の大場栄大尉にも通じるような父親だったようですね。
大場大尉の息子さんと会い、別れ際に「父をよろしくお願いします」と言われた話は印象的でした。
高校時代に、母親と姉が内緒でモデル募集に応募したのが、デビューのきっかけとのこと。
最終審査で、ピーコさん(おすぎとピーコ)に「この子!」と言われなかったら、この世界に入っていなかったと語っています。
このあたりから、少しのってきたような竹野内さん・・・。
元々映画が好きで、俳優になりたいと事務所に働きかけていたようです。
ドラマ「大地の子」(1995年・NHK)のオーディションを受けていた、という話には驚かされました。
“受からないでよかった。ゾッとした”と後で思ったようで、今“有り得ないですね”と笑っています。
徹子さんもそれに答えて、複雑な笑い方をしているように見えました。
「大地の子」は名作ですし、上川隆也さんがあっての作品だった、と私などはいまだに思っています。
当時、このドラマに感動し、上川さんが、言葉の問題から始め、どれだけの苦労をして演じたかということを情報として知っていました。
だから、竹野内さんの笑いも、徹子さんの笑いも、あのドラマを観て、そのあたりの事情も知った上での笑いのように思えましたね。
年齢的なことは別にして、今の竹野内さんだったら演じられたと思いますが・・・。
竹野内さん、物静かな人に見えますが、頑固でかなり熱さを持った人でもあるようです。
初めて演技した相手が、かたせ梨乃さんと伊東四朗さん。
モデルの経験があったことで自信があったのに、見事に打ち砕かれて、気持ち的にどん底に・・・スタジオのトイレの壁を殴ったりしたこともあったのだとか。
その後、恋愛物ばかりが続いていたことに、鬱屈した気分もあったようです。
徹子さんが「太平洋の奇跡」の竹野内さんの演技を絶賛しています。
すべての状況を把握し、兵士を導き、一般人を助け、最後の決断をする役・・・
戦争を知らない世代の竹野内さんが見事に演じていると語っています。
竹野内さん、20代の頃は兵隊に憧れたりしていたけれど、歳を重ねて知るごとに逆に避けたいという思いが沸き、戦争映画が好きになれなかった、と・・・
多くの犠牲者が出た戦争をスペクタクル作品として描かれるのには抵抗がある、とも・・・。
この作品に入る前に、サイパンのジャングルを2日間かけて歩いてみた、とのことでした。
当時の人の気配や空気が残されているように感じた、と語っています。
よろしかったら、こちらもどうぞ。
⇒ 言葉の味、話の味~竹野内豊さん:「徹子の部屋」2011.2.9.
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「あさイチ」竹野内豊さん 2011.1.28.
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