「JIN‐仁‐」第1話
「JIN-仁-」第1話 TBS 4月17日放送
「JIN-仁-」が始まりましたね。
高視聴率(23,7%)だったということですが、納得できた内容でした。
都合で、後半は録画で観たのですが、一気に観ていたらもっと面白かったのかもしれません。
シリーズ物なのに、初回は2時間5分スペシャルで、最初からこんなに突っ走っていいのかと思ったくらいに内容が盛りだくさんでしたね。
特に京都では、次々と有名人?が登場して、南方(大沢たかお)じゃなくても、あっけにとられてしまいました。
南方が京都まで出かけて、傷を治そうとした佐久間象山(市村正親)ですが・・・
蛤御門の変で敗れる久坂玄瑞(林泰文)のシーンが平行して描かれている時には、惹き込まれるようにして観てしまいました。
歴史に疎いので、よけいにそのドラマ性に圧倒されたものです。
今調べてみたんですが、象山と玄瑞は8日違いで亡くなっていたんですね。
歴史に詳しかったら、この虚構の世界をより楽しめたのかもしれないと思いました。
佐久間象山が現代にタイムスリップしていた話は面白いですね。
結局、象山は亡くなってしまうのですが、自分の経験から、南方の“歴史を変えてしまうのではないか”という悩みに答えていってくれました。
“神の意志だと思わないか?そのために送り込まれた。歴史を変えることを恐れるな。心のままに救え”と・・・。
市村さん、適役でしたね。
西郷隆盛(藤本隆宏)の虫垂炎を手術するまでの経緯も、南方らしくて感動的でした。
無理に連れて来られ、残してきた患者たちのためにそのまま立ち去ろうとしながら、“命を差別することになる。どうか助けさせてください”とまで言って手術をする・・・
それでも、西郷を襲う敵方の人たちが目の前で殺されたり、戦いに巻き込まれて傷を負った町人たちが次々に亡くなっていったり・・・
激動の歴史の真っ只中にいる南方には悩みが深くなるばかりでしたね。
何より、坂本龍馬(内野聖陽)の運命を本人に知らせようとした時には、突然の頭痛で気絶・・・
当の本人、龍馬がまるで自分の運命を知っているような眼差しで南方を見ているのが印象的でした。
“神の許した行為、許さなかった行為”として、南方の生き方は見守られ続けていくのでしょうね。
そして、彼が今江戸にいること、江戸で生かされていることの意味って、確かにあるのでしょう。
無神論者の私ですが、この震災にあって、“神の仕組んだ運命”という言葉が重たく気持ちに入ってきます。
最初の方での、咲(綾瀬はるか)の母親で、脚気になった栄役の麻生祐未さんは凄かったです。
本当にあのまま亡くなるのかと思ってしまいました。
喜市(伊澤柾樹)とのシーンは、よかったですね。
それにしても、脚気の特効薬の名が“道名津”って、楽しいです。
子供の頃、脚気予防に麦ご飯を食べさせられた世代なので、懐かしいエピソードでした。
麻生さんも、あの毅然とした役も好きなので、一時はハラハラしましたが・・・。
医術の道に走った咲に、武家の人間として厳しい態度をとり続けた栄ですが、“戦のような人生を選んだ。ならば勝ちなさいッ。挫けることは許しませんよ。楽しみにしています”って、何て格好いい母親であり、女性だろうと思ってしまいました。
綾瀬はるかさん、先日の「ぴったんこカンカン」(TBS)で素の天然ぶりを見て、ほっぺたに粉をつけながら道名津を作る姿がよけいに可愛らしかったです。
それだけに、麻生さんとのシーンはより感動的でしたね。
表情だけで、黙って芝居を受けるって難しいと思いましたから・・・。
贅沢なほど、感動どころがいっぱいの2時間でした。
初回で、これだけ出し切ったのは、製作側の自信の表れですか?
今後の予告がまた、胸が躍るような展開のように見えて、期待感が増しています。
居場所が無さそうな野風(中谷美紀)の登場もあるようで、嬉しいですね。
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