草なぎ剛さんインタビュー(2)「ラジオ深夜便」
「ラジオ深夜便」5月9日・午前4時台〔インタビュー・スペシャル〕
韓国文化と出会って変化した10年(2)
俳優・歌手 草彅 剛
草なぎ剛さんへのインタビューの2日目は、韓国文化の魅力、翻訳本について、東日本大震災の被災者へのメッセージ、そしてこれからの活動について語られています。
「チョナン・カン」(2001~2010年・フジテレビ)に出演することで、韓国について詳しくなっていったことから・・・
毎月韓国を訪れ、時には現地の番組に出演しています。
当時は、チョナンはおちゃらけたキャラクターして、面白いと認識されていた、と・・・。
韓国のドラマは週2日放送、週1回の日本でさえも寝ないで撮影をしたりするのに、とその大変さを語っています。
そのためアバウトで、細かいことを気にしないで進めるけれども、出来たものはちゃんと絵になっている、と・・・。
ドラマ「冬のサクラ」(2011年・TBS)で友情出演してくれたクォン・サンウやチェ・ジウ、そしてイ・ビョンホンは“チョナン”と呼んでくれると・・・
韓国の人に認められているようで、嬉しいと語っています。
韓国との違い、魅力について・・・
“人の温度差”と表現しています。
エネルギッシュで、言葉の返し方などが早い。
家族とか友だちとか先輩とかの関係性がはっきりしていて、大切にするものはわかりやすく大切にする、それが日本と違うところかもしれない、と・・・。
以心伝心、言わなくてもわかる、という日本と違って、表現がストレートではっきりものをいうことに憧れている。
子供時代、周りに気持ちが伝わりにくい、喜怒哀楽を出せない人だったからでしょうか。
自分に無いものを補ってくれる韓国の人や文化が好き。
ただ、日本に戻ると日本モードになる、と笑っています。
今回、家族愛、兄弟愛、友情が描かれた本「月の街 山の街」を翻訳して、冷めている自分に無いものを補えたのではないか、と・・・。
本の中から、特に草なぎさんが感動したものを紹介しています。
大学の女性教授が、掃除の仕事をして育ててくれた母親を想う「蛍の光」
以前、草なぎさんが、日本の場合は“暗闇の中に光をさす”けれども、韓国では“暗闇の中に、もっと暗闇を作る”と表現していた話のようです。
そうすることで、よりそのもの(愛情など)が印象深く浮き上がるということのようですが・・・。
母親を亡くした幼い兄弟の話「クリスマスのおくりもの」
“どんなに小さくてもお兄ちゃんはお兄ちゃんで、泣いてはいけない。涙を拭いてあげなければならない小さな弟がいるんだから・・・”
草なぎさん、泣いたようですね。
家族や目上の人を大事にする韓国人についても語っています。
居間には家族写真が飾ってあり、いつも母親の写真を持っていて、買い物で出して見せたり・・・
男は強くなければならないという考えがあったり、その時その時一生懸命だったり・・・
でも、意外に離婚率が高い、と・・・。
翻訳の際には、違いを意識して、日本の人に合うように言葉を補足したりすることはなく、そのまま飾り立てることなく翻訳したとのことです。
東日本大震災について・・・
せっかく発信できる立場にいるので、何ができるか考え、できることから始めたい。
元気になるものを提供して、それがいろいろなものに繋がっていき、日本全体のことにもなると思える。
安定した状態でのエンターテインメントなのか、こんな状態だからエンターテインメントが必要なのか、どんなかたちがいいのか、模索している。
どんなに悲しいことがあっても辛いことがあっても、明日は来るので、少しでも幸せな朝を迎えられるように一緒に頑張って明るくしたいという気持ちがある、と語っています。
今後の活動について・・・
20周年のコンサートをやりたい。
僕らの仕事はこれで限界、これでOKは無い。
いい意味で満足しないで、SMAPが好きなので、お互いに刺激し合って面白い活動をしていきたい。
1×5にならない、10倍、20倍になるメンバーが集まっているから・・・。
SMAPについて・・・
大人になっているけれど、変わらない部分もあって、そのギャップが年々出てきて、それが離れていっている。
最近、バスケットで5人連続入って抱き合ったりして、10代の気持ちと変わらなかった。
素直な5人がいるというが嬉しい。
大人の部分といつまでも変わらない子供の部分を持ち合わせて、上手い具合にみんなが刺激し合って化学反応を起こして輝き合えるグループでいたい。
友だちとか家族ではないけれども、仲の良い親友と集まった時に子供に戻れる場所、感覚がそれに近いと思ったりするし、戻る場所があることの幸せを感じる、と語っています。
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今後の仕事について・・・
昨年は映画「僕と妻の1778の物語」、ドラマ「任侠ヘルパー・スペシャル」、「99年の愛」、「冬のサクラ」、そして舞台、とがむしゃらに走った。
今、パタッと無くなって、心が穏やかになっていて、去年のことを思い出して充電したりしている。
次の仕事が来るのかわからないけれど、来れば嬉しいけど、役が自分を呼んでくれるんではないか、呼んでくれないかなと期待している。
いい人役が多かったので、悪役、意地悪そうな役をやってみたい、と語っています。
つかこうへいさんに言われた言葉が「お前はそのままでいいんだよ」
常に真っ白な状態でいたい。
役が来た時に染まるように・・・。
ふだんあまり考えないで、そのまま暮らしても、無理しなくても大人になる。
背伸びしなくても、毎日ちゃんと生きてると・・・。
ただ、無色透明な真っ白な自分でいいと言っても、何も考えないでぼぉーと生きていくのも良くないので、悩むことは必要だと思う。
いろいろ考えて、人生一回きりなのでいろいろ悩んだほうが楽しいような気がする。
悩むのも楽しみのうち・・・。
インタビュアーがまとめに入り、草なぎさん、最後はちょっと矛盾していることを言っていると感じたのか、“悩んで生きろ”みたいになってしまって、と笑いながら付け加えていました。
次の10年の更なる変化を期待されて、最後に・・・
応援してくれるファンや被災者に向けて、“自分もSMAPも頑張っていきますので、一緒に頑張りましょう!”と元気に叫んでいました。
「ラジオ深夜便」らしくない、明るく元気なインタビューでした。
番組が終わって「世界にひとつだけの花」が流れました。
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⇒ 言葉の味、話の味~草なぎ剛さん、ロングインタビュー「ラジオ深夜便」
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