「37歳で医者になった僕~研修医純情物語~」第4話
「37歳で医者になった僕~研修医純情物語~」第4話
フジテレビ系列 5月1日放送
今回のテーマは、それぞれの“役割”でした。
医者の役割、元女優の役割、そして(まだ見つけらないかもしれないけれど)生かされているものの役割・・・。
“私はいったいどうしたんだろう”と思えるほどに、それぞれのセリフの一言一言が胸にしみる回でした。
前回の患者の死がきちんとつながっていることに、作る側の姿勢が感じられたのも良かったですね。
いろいろな意味での病院経験が多くて、どうしても苦手な医療ドラマですが、とうとうハマったみたいです。
第2話ぐらいまでは、紺野(草なぎ剛)の言動にハラハラするばかりで、入り込めなかったのがずっと前のことのような気がします。
看護師長(真飛聖)「(患者さんの死に)いつから慣れちゃったんだろう」・・・独り言
森下(田辺誠一)「医者としてどこに線を引くかは、人それぞれ」・・・紺野へ
沢村(水川あさみ)「人間なんて、生きているだけで他人と関わるようにできているの」・・・自殺未遂の香織へ
森下「医者のスケジュールを決めるのは、患者だよ」・・・下田(八乙女光)へ
森下「人助けをしたいのなら大丈夫だ。その中で自分が出来る役割を探せばいい」・・・下田(八乙女光)へ
紺野「何にだって正しい役割があるんです。世の中には手首を切るために作られた剃刀は無いですし、首をつるために編まれたロープは無いんですよ」・・・香織へ
それぞれが、それぞれの言葉(セリフ)を大切に語っている、受け取っている感じで感動しました。
こちらはどうも、年齢的なものか、体調のせいもあるのか、涙もろくなっていますね。
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何より嬉しかったのは元女優・羽山早苗役で江波杏子さんの出演でした。
車椅子での登場は、先日の「Answer〜警視庁検証捜査官」(テレビ朝日)の続きみたいでしたが・・・。
末期がんの役なので、元気過ぎないかということを別にしても、不謹慎かも知れませんが、格好良かったですね。
疑似家族に囲まれていても決してみじめさなどを見せずに誇り高く、香織の再度の自殺を止めたり、女優という役割を全うするという強い意思を持っていて・・・。
何より紺野の人間性を見抜いていて、死への恐怖心など本心の部分も打ち明けていましたが・・・。
草なぎさんとのシーンは良かったですね。
人生経験や立場の違いなどがあっても、人対人として静かに向き合っている感じがして、その空気感が素敵で、ずっと二人のシーンを観ていたい気がしたものです。
その間は、羽山に死は訪れないわけですし・・・。
草なぎさんが、こんなふうに江波さんとお芝居ができたこと、他人事ながら嬉しかったです。
ホスピスへ転院するときの羽山早苗は綺麗でした。
最後の最後まで女優で・・・。
でも、紺野と詩織の見舞いは受けるでしょうね。
彼女がこの病院で得たものも大きかったでしょうから・・・。
ちょっと観る側が救われるラストでした。
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今回のストーリーとは関係なく、すず(ミムラ)の職場に現れた足の不自由な青年は、今後どんな関わり合いになるのでしょうか。
それにしても、佐伯教授(松平健)以下、森下まで羽山のファンで、サインをもらって喜んでいるのにはほっこりさせられました。
森下が下田に打ち明けたように、医療ドラマを観て医者を目指すことは、普通にあることなんでしょうね。
ちゃらちゃらした感じで存在感が無かった下田が、変わりつつあることを見せたそんな回でもありました。
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<追記>
他の方のブログを読んでみましたが、初めて気づかされたということが多いですね。
特に印象に残ったシーンを紹介します。
患者の死のショックを引きずり、森下の“線引き”の言葉に迷い悩んでいた紺野・・・
自殺未遂の香織の退院を引き留めようと駆け出したものの、玄関前で立ち止まってしまいます。
そこをためらわず追い越して行った下田の姿を見て、後を追いかけます。
紺野はそこで自分の“線引き”すべきところを悟ったのではないか、ということ。
こんな細かなシーン、演技にも深い意味があるのだと今更ながら教えられましたね。
サブタイトルはあまり気にしたことが無かったのですが・・・
たまたまこのドラマのサブタイトルらしきものを見つけて、集約されていて(当然ですか)、なるほどと思わせられました。
第1話 「僕は自分をやり直す為に医者になった」
第2話 「医者も接客業です」
第3話 「医者である前に、人である前に」
第4話 「医者として僕はそこに線を引く」
<これまでの感想>
僕と花 / サカナクション <主題歌>
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