「平清盛」第37回“殿下乗合事件”
大河ドラマ「平清盛」第37回“殿下乗合事件”
NHK総合 9月23日放送
今回は、平家の棟梁として苦悩する重盛(窪田正孝)が主役のような回でした。
窪田さん、若いのに存在感を見せた回でもありましたね。
重盛はひとり、平家の中でも清廉潔白、義を重んじる孤高の人という感じで・・・
偉大な父・清盛(松山ケンイチ)の重圧を感じながら、一族をまとめていかなければならないし、朝廷にて国の行く末までを決定する位置にまでいるということ。
悩める重盛に妻・経子(高橋愛)が寄り添っているシーンがなかなか素敵ですが、経子の兄・藤原成親(吉沢悠)がらみで、いずれ悲劇が起きるようですね。
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今回、奥州の藤原秀衡役で登場したのが、京本政樹さん。
あのマスカラ?や衣装は、京本さんに合わせたんでしょうかね。
役のイメージとの違いに驚いたものです。
後白河法皇(松田翔太)は相変わらずの面白好きで、清盛の策略と知った上で乗ってしまうという・・・
同じ面白好きの二人が、清盛は武士の世を、宋との交易で豊かな国を、と着々と進んでいくのに、大きく分かれてしまっていますね。
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今回の事件の一方の主役・藤原摂関家の基房役細川茂樹さんが素晴らしいです。
重盛の性格を知り尽くしている上に、清盛が都を離れていることで、自信満々の基房・・・。
完全に敵役なのに、観ていて楽しくて仕方がないですね。
怪演と言っていいです。
時忠役の森田剛さんもですが、悪役とか癖のある役を演じている俳優さんが、伸び伸びとして何だか楽しそうに見えるから不思議です。
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出演:細川茂樹
常に物静かに清盛に付き添っている盛国(上川隆也)・・・
清盛が秀衡のことを好き勝手にやっていると評したところに、“殿も他人のことは言えません”
清盛の下で要領よく立ち回っている時忠(森田剛)・・・
今回の事件で復讐に動かない重盛を評して、“正しすぎるということは、もはや間違っているのと同じ”
緊迫した中で、つい笑ってしまったセリフでした。
個人的に、このところ存在感が増してきた盛国ですが、それにしても清盛のすべてを冷静に観察しているとも見えますね。
同じような位置に見える、重盛にとっての貞能(田口浩正)がちょっと気になってきました。
今回の“殿下乗合事件”については、ほとんど知らない(他のことも知りませんが)ので、ちょっと調べてみました。
ドラマでは、清盛が時忠を使って仕返しをしたようになっていますが(清盛の怖さが出ていますが)、実際は重盛が命じたことのようです。
「平家物語」では、重盛の聖人君子ぶりを強調し、清盛の悪行を際立たせる手法を用いることが多いとありました。
そうなると、清盛が主役で重盛も「平家物語」のような人物にするとなると、ドラマ作り(特に脚本家)は大変だと思ってしまいましたね。
重盛が清盛の仕業を知って、耐え切れずに感情を爆発させるシーン・・・
その直前に写経をしていますが、最後の文字が“不自惜身命”でしたね。
一瞬、大相撲の貴乃花が横綱に推挙されたときの口上“不惜身命”を思い出したのですが、文字数の違いに気がつき、物好きにもこちらも調べてみました。
どちらも「法華経」にある言葉のようで、文字どおり“自分の命を惜しむことなく”の意味らしいです。
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