「メイドインジャパン」第2回
テレビ60周年記念ドラマ「メイドインジャパン」第2回(全3回)
NHK総合 2月2日放送
前回は長い導入部という感じでしたが、さすがに今回は緊迫感があり、見ごたえがありました。
全3回の真ん中で、来週は結末がわかるという何とも忙しい感じはしますが・・・。
何よりもったいない感がありますけど・・・。
やはり、会長役岸部一徳さんの「相棒」(テレビ朝日)の小野田官房長役を思わせる、食えない大物としての存在感が凄いですね。
冷静な声と表情で、平気で事をひっくり返しますから・・・。
それを受ける矢作の唐沢寿明さんも、苦悩しながらも自分の想い、信念にこだわるタイプ・・・
会長に向かって“国もプライドも、どうでもいい。会長や社長の人生も・・・。自分の勤めている会社をつぶしたくないだけ”と言い放ちます。
そうして泥をかぶる覚悟をするところは、完全に以前演じた「白い巨塔」(2003、4年・フジテレビ)の財前教授が重なったものです。
白い巨塔 DVD-BOX 第一部 [唐沢寿明]
白い巨塔 DVD-BOX 第二部 [唐沢寿明]
社長を演じる及川光博さんは、「相棒」の神戸とはまったく違った存在感を見せて印象的です。
父親の会長は無能呼ばわりしていましたが、こちらも親に似て、裏があるように見えますが・・・。
7人の侍(あくまで勝手に命名)の一人柿沼役の吉岡秀隆さんを取り込んで何をしようとしているのでしょうか。
相棒ー劇場版2-警視庁占拠!特命係の一番長い夜
ファンタスティック城の怪人 [及川光博&THE FANTASTIX]
吉岡さんはイメージ通りの役ですね。
今回も優秀で真面目で誠実だけど、損な方へと行ってしまうような・・・
だから、目が離せないんですけど・・・。
別の再建案を提示し、“メイドインジャパン”について、矢作と口論となり、去っていくシーンは印象的でした。
会社を、仕事を愛するが余りの成り行きとは言え、矢作の“君は途中入社だから・・・”はきついですね。
想いは柿沼にとっても同じなわけですから・・・。
会長に振り回されるかたちで方針を変え、独善的に見える矢作を置いて、次々メンバーが戦略室を去っていくシーン・・・
最後に残った小畑(マイコ)が“天丼には罪が無い”と食べるシーンが好きです。
逞しくて、格好いいと思ったものです。
それにしても、新聞記者・根来(金井勇太)が、迫田(高橋克実)の息子だったことに驚いたのは私だけでしょうか。
金井さん、重要な役とは思っていましたが、ここまでとは思っていませんでしたね。
ラストは、成り行きとは言え、大変なことをしてしまっていますし・・・。
前回は、それぞれに家庭を描くことで、ドラマにスピード感が無いとは思いました。
でも、今回は、柿沼と妊娠している妻(酒井美紀)、西山(國村隼)と妻(キムラ緑子)のシーンにはしみじみとさせられました。
特に、キムラさんが何とも素敵でした。
一応、敵役のようになっている迫田ですが、技術屋としてのこだわりで、結果的に家族を不幸にしてまで中国で頑張ってきたものの、埋められない考え方の違いを痛切に感じている姿が切ないですね。
それを同じ技術屋として西山がわかる立場にいるのが、何とも良かったですが・・・。
考えてみれば、営業職から技術職や財務などなど、スペシャリストが集まっての戦略室で、それぞれに想いや事情は違っているわけで、まとまるのは想像以上に大変そうです。
会社を守りたいという思いはひとつですが・・・。
そのあたりは、次回が最終回ということで答えが出るわけですが、なんとも早いですね。
連続テレビ小説 梅ちゃん先生 総集編
推定有罪 DVD-BOX
ちょっと余談ですが・・・
ライシェのパーティシーンで、中国の伝統芸能“変面”が見られましたね。
布のマスクが一瞬で次々と変わっていく芸です。
こういうところに中国の伝統芸能の奥深さを感じたりします。
ドラマ作りのこだわりもですが・・・。
興味がありましたら、こちらの動画をどうぞ。⇒ 変面 中国雑技団
<これまでの感想>
ドクターX ~外科医・大門未知子~ DVD-BOX
沢田研二 LIVE 2011~2012 GUEST : 瞳みのる・森本太郎・岸部一徳
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