「相棒season11」第14話“バレンタイン計画”
「相棒season11」第14話“バレンタイン計画”
テレビ朝日 2月6日放送
突然、変な話から始めますが・・・
亡くなった映画評論家の淀川長治さんは、日曜洋画劇場の解説をするときに、どんなにつまらない作品でもどこか良いところを見つけて紹介した、と言われています。
その話がとても好きで、ずっとその姿勢を真似ようとしてきたものです。
でも、今シーズンに入ってからの「相棒」については、マイナス面や批判的なことを書き続けてしまっています。
それがどんどんエスカレートしていくのが、自分でもわかってきて、ちょっと辛いですね。
と、言い訳めいたことから始めてしまいます。
今回は、このドラマの特徴のひとつ、いわゆる欝回でしたね。
それなのに、個人的にはあまり印象に残りませんでした。
だいたいは、何かしらやりきれなさを感じたり、重たいものが残ったりするものなのですが・・・。
犯人である母親(渡辺梓)が連行されるときに、息子が意識を回復したことを知るシーン・・・
甲斐(成宮寛貴)に“逢っていくか”と言われて、母親が“ちゃんと罪を償って・・・”と、自分自身で解決してしまっていることの違和感。
ラスト、特命部屋での、息子の今後を心配して、甲斐の“俺、たまに見に行ってきます”。
何だかみんなセリフだけで終わらせている、というのが気になりました。
例えば、“通報者”(season9・第13話)のラストで、結局施設に入った兄妹を、神戸(及川光博)は右京(水谷豊)に内緒で、車に隠れて見守ります。
学校へ行く兄を見送りながら、置いて行かれるのではないかという不安げな表情の幼い妹、振り返りながら見せる兄の複雑な表情・・・
それも合わせて、とても余韻の残るシーンでした。
今シーズンにあまり魅力を感じないのは、そういう言葉ではないところの細かな表現が少ないからのような気がしてきました。
相棒 season 9 DVD-BOX 1
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会話の面白さ、特に右京と甲斐との間の会話に面白さが無いとも感じています。
今回は、甲斐が右京の前に出て話をしているのが目立ち、右京が元気が無いように見えてしまいました。
二人の顔がやたら近づき過ぎていると言われるシーンも多くて、気になりましたね。
右京の電話に“カイトです”と自分でニックネームを名乗るのも不自然に感じました。
今回の脚本は酒井雅秋さん、担当は初めてのようです。
今シーズンの流れに沿わなければならないわけですから、仕方がないのでしょうが、出来れば昔の「相棒」も研究してほしいですね。
絶対零度(Season1) [酒井雅秋]
絶対零度(Season2) [酒井雅秋]
1週間空いての放送でした。
それなのに、待ち遠しかったという気持ちとか、津波の注意報が出る画面にも何の違和感が無かったのが、ちょっと寂しかったですね。
今シーズンに入ってからのこの感覚はどうしようもないですね。
他の刑事ドラマや2時間サスペンスと変わりない感じで観てしまっています。
他のドラマに失礼な話ですが、それだけ長く「相棒」を観続けて愛着があるものですから・・・。
最後に、良かった点を・・・
レコードを取り上げてくれたこと。
それに、2時間ドラマの再放送でよく見かける渡辺梓さんが出演していたこと。
母親のシーンのバックに流れた音楽が、“罪と罰”(season10・最終話)で、真野響子さんが黒い涙を流したシーンのものと同じだったこと。
あちらのほうが、インパクトも余韻もありましたけど・・・。
結構挙げるとあるんですよね。
来週の予告編で、近藤正臣さんと志垣太郎さんを見かけ、ちょっとワクワクしました。
<これまでの感想>
第1話 第2話 第3話 第4話 第5話 第6話 第7話 第8話 第9話 第10話
第11話元旦スペシャル 第12話 第13話
<関連記事>
「相棒season11」今夜放送開始 2012.10.10.
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