「八重の桜」第16回“遠ざかる背中”
大河ドラマ「八重の桜」第16回“遠ざかる背中”
NHK総合 4月21日放送
八重(綾瀬はるか)が主役なので、会津のシーンはどうしても苦心して入れている気がしてしまいますね。
登場人物の様々な想いが交錯する京都の緊迫したシーンを観ていると、違った切り口で作られた方が良かったのかなと、つい思ってしまいました。
もう少し待てば、ということなのでしょうが・・・。
ただ、兄嫁・うら(長谷川京子)が娘・みねを厳しく叱る理由、夫・覚馬(西島秀俊)にもしものことがあった時に、後を継げるように厳しく育てようとしていたことがわかったことは良かったですね。
夫の不在で精神的に不安定になっていたのかと見えてましたから・・・。
長州征伐を改めて陳情する覚馬と大蔵(玉山鉄二)のシーン、軽くあしらわれていて何だか現代に通じるような気がしたものです。
入れ替わるように勝海舟(生瀬勝久)が登場して、一橋慶喜(小泉孝太郎)と松平春獄(村上弘明)との会談・・・
慶喜が勝の提案に合意しながら、一方で朝廷へ働きかけて、自身も将軍職を継ぐという、驚くべき行動に出ます。
春獄が怒って福井に帰り、容保(綾野剛)の意見にも、幕府が一度は壊れてもよいとまで言い放つ慶喜・・・。
ここまでの緊迫した一連の流れに、久しぶりに惹き込まれてしまいました。
慶喜のイメージとともに、演じる小泉さんのイメージも変わりましたね。
やっと会津へ帰れると思った容保ですが、孝明天皇(市川染五郎)の急な崩御で、この先どうなるのでしょう。
あれほど天皇から信頼を受けたら、どんな批判を受けても、忠義を尽くさないわけにはいかなかったのでしょうが、家来にとってはたまったものではないなあ、などと思ったものです。
西郷吉之助(吉川晃司)、大久保一蔵(徳重聡)、岩倉具視(小堺一機)の会談シーンもありましたが、会津がどんどん孤立していく空気がわかりますね。
そんな中での、覚馬と大蔵の長崎行きや、梶原(池内博之)に子供が生まれるなど、明るい希望やほのぼのシーンのはずなのに何とも哀れ感がありました。
今回から黒木メイサさんが演じる中野竹子が登場しました。
ライバルということですが、どんなかたちになるのでしょう。
このあたりは知らない方が楽しみなのかもしれません。
サブタイトルの“遠ざかる背中”とは何を指しているのでしょうね。
勝の言葉に何も言えなかった覚馬と大蔵のシーン、そこに時代について行けずに置き去りにされかけている会津という印象が強かったので、遠ざかって行ったものが何なのか誰なのかまでは思いが行きませんでした。
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