「相棒season12」第18話“待ちぼうけ”: 疲れたら休め･･･

「相棒season12」第18話“待ちぼうけ”
テレビ朝日 3月12日放送

久しぶりに古沢良太さんの脚本の回でした。
時系列が行ったり来たりするのは、同じ古沢さんの“右京、風邪をひく”（season8・第18話）を思い出させましたね。
私には今回の方がわかりやすかったということは、逆に言えば“右京、風邪をひく”の方の精度、完成度がより高かったと言えるのかも知れません。

ゲストは、太川陽介さんと芳本美代子さん。
久しぶりに演技をする二人を観ました。
明るいイメージの太川さんに真逆な役を演じさせたのは意外性があって面白かったですね。
長年の苦労の末に、こちらも長い回り道をした恋人（芳本）とやっと幸せが･･･と思ったところで殺人者となり、自殺しようとする役でした。

ローカル路線バス乗り継ぎの旅京都〜出雲大社編 [太川陽介]
ローカル路線バス乗り継ぎの旅松阪～松本城編 [太川陽介]

あの鄙びた駅は、“背信の徒花”（season8・第5話）で出てきた建物でしょうね。
ローカルな話ですが、とうに廃線となったくりでん（宮城県北部）の駅を思いだして懐かしくなりました。

相棒 season 8 DVD-BOX 1 * “背信の徒花”収録
相棒 season 8 DVD-BOX 2 * “右京、風邪をひく”収録

右京（水谷豊）と甲斐（成宮寛貴）が二手に分かれての捜査（傍には休暇というになっていますが）は良い感じですね。
右京と友部（太川）の舞台に合った静かな会話のやりとりが印象的でした。
甲斐と、友部を待ち続ける雪美（芳本）の方は洒落たカフェで･･･。
正直、甲斐が神戸（及川光博）だったら、どんな会話や所作になるだろうなあ、と思いましたね。
同じホストに見られたとしても、大人で自然に相手の懐に入っていける展開になっていたような気がします。
人生に疲れ切ったようにしか見えない雪美に、軽くナンパしているとしか見えない甲斐のやりとり･･･。
キツイ言い方かもしれませんが、交互に映るシーンでは右京たちとの空気感の差を感じてしまいました。

芳本美代子コンプリート・80'sシングルズ [芳本美代子]

今回は、伊丹（川原和久）が全編に渡って右京ばりの推理、言動（真似）をしていますが、新鮮で面白かったですね。
あそこまで出来るということは、有能であることには間違いないはずですが･･･例え後追いであっても･･･。
先週の放送、映画「劇場版Ⅲ」の予告編で伊丹が死んでいるようなシーンがあって驚いたものです。
それにしてはファンが騒いでいる様子も無いなあと思ったら、映画はseason11と12の間の事件ということらしく、ひとまず安心しています。
これ以上、レギュラーが減ってほしくありませんから･･･。

先週、こちらでは第13話“右京さんの友達”の再放送がありました。
尾美としのりさんがゲストで、今シーズンの中でも評判の良かった回です。
甲斐はワトソンと指摘されていましたが、神戸と置き換えて観てしまっていました。
右京と毒島（尾美）の会話を終始見守りながら、神戸だったら二人の邪魔をしないで、どのように存在を示し続けるか、その立ち居振る舞いを想像したし、出来ましたね。
懐古趣味すぎますかね。

来週がseason12の最終回です。
予告編で、甲斐が撃たれていますが、まさかの相棒交代ではないでしょうね。
久しぶりに瀬戸内（津川雅彦）や、名前だけでも小野田官房長（岸部一徳）が登場するようで楽しみです。

ドラマ 2014年 02月号 [雑誌]

* season12 シナリオ収録
・ビリーバー（初回SP）
・かもめが死んだ日（第9話）
・崖っぷちの女（第12話）