映画「リオの男」
「リオの男」公開:1964年/フランス映画
監督:フィリップ・ド・ブロカ
脚本:ジャン=ポール・ラプノー他
撮影:エドモン・セシャン
音楽:ジョルジュ・ドルリュー
キャスト:ジャン=ポール・ベルモンド フランソワーズ・ドルレアック ジャン・セルヴェ
<あらすじ>
アドリアン(ベルモンド)は休暇を利用してパリの恋人・アニュス(ドルレアック)に会いに来た。 ところが、アニュスは何者かに誘拐されてしまう。
アニュスの父親はアマゾンで石像を発掘していて、その石像も美術館から消えていた。
アドリアンはアニュスの後を追いかけて、ブラジルのリオへ向かう。
ジャン=ポール・ベルモンド主演のアクション・コメディ。
当然若くて、終始軽快な動きを見せています。
「勝手にしやがれ」(1959年)などの問題作に出演しながら、こういう軽めの作品に出ていたのも、彼らしいですね。
今回も、昔のように深夜のテレビ放送を録画して観てみました。
なぜ、長い間自分の意識の底に残っているのか、を知りたかったもので・・・。
今回、観てわかったことは、ジャッキー・チェンの映画の原点のような作品だったということです。
主人公は困難を軽々とクリアしていきます。
車椅子の乗客を利用して、リオ行きのチケットまで失敬したり、と冒頭から無茶なシーンの連続ですが、あくまで理屈抜きの娯楽作品ということで・・・。
テレビ局の技術でしょうが、半世紀前の映像がほとんど劣化していないのが意外でした。
さすがに光景などは時代を映して、スカスカしているというか余裕があるというか、それが何とものどかに感じさせますね。
恋人を追いかけてリオまで行ってしまう わけですが・・・。
その恋人を救うために、海岸近くの高層ホテルの窓から窓へと移ったりするシーンが印象に残っています。
こちらが高所恐怖症だからというわけでもなく、なぜか切ない印象になっているのが、ずっと不思議で仕方がありませんでした。
理由がわかったような気がします。
あのシーンに音楽が流れていたかどうか、今回も聴き逃しましたが、音楽がジョルジュ・ドルリューだったんですね。
これを書くために調べて、初めて気がつきました。
ドルリューといえば、「アメリカの夜」(1974年)や「イルカの日」(1973年)の音楽を担当していました。
「アメリカの夜」では、映画を作る側、観る側の溢れる想いを高みに誘い、「イルカの日」では、イルカと研究者夫婦の想いの切なさが表現されていて、好きでしたね。
「イルカの日」は、上映館の休憩時間に流れていて、何とも切ない想いがしたことをいまだに覚えています。
というわけで、観終わってみれば相変わらず他愛も無く、気楽に観られる作品とわかりましたが、でも、これからも何となく意識していく気がしています。
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