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「『戦場のメリークリスマス』~30年目の真実」を読む

 

「戦場のメリークリスマス」~30年目の真実 (TOKYO NEWS MOOK 466号)

 

「『戦場のメリークリスマス』~30年目の真実」(WOWOW「ノンフィクションW」取材班)を読みました。   
図書館で借りてきたのですが、目立つ紹介コーナーに展示してあったのは、最近デヴィッド・ボウイ氏が亡くなったせいでしょうね。    
   
2014年に放送されたというWOWOWのドキュメンタリー番組は知りませんでした。    
この本には、番組の内容に加えて、ジェレミー・トーマス氏(英国側プロデューサー)やトム・コンティ氏(出演俳優)のインタビューも追加されているようです。    
そのほかに、大島プロの資料、最初期の脚本から決定稿までの推移など、が掲載されています。    
「戦メリ」ファンとしては、当時を熱く思い出せる、中身の濃い本になっていますね。    
   
それにしても、映画作りとは・・・、改めて膨大なエネルギーが必要だと思わせられました。 
熱い想いと、同志と、資金と・・・。    
   
30年前は、連絡方法に電子メールなどは無く、テレックスのほかには国際電話と手紙だけ。
国際的な協力が必要だったこの作品が成り立っていくには、ただただ人の熱意しか無かったのですね。    
気持ちがすべてを動かしていく、そんな過程に感動しました。

                     
               



  

最初の段階では、ロバート・レッドフォード氏に出演交渉していたり、高倉健さんの名前が上がっていたのは初耳でした。
緒形拳さんと滝田栄さんに決まりかけていたことは知っていましたが・・・。    

最終的に決まったビートたけしさん(ハラ軍曹)と坂本龍一さん(ヨノイ大尉)が、当時、ラジオや雑誌で、“あること無いこと” 散々コメントし、笑い話にしていたことを覚えています。 
今のように、テレビで映画のPRをする時代ではありませんでしたが、彼らがきっかけのような気がしますね。    
   
製作年表に、“トカゲが何度もNGを出す” “メイクの女性が、前日のラストシーンの北野の演技に感動して、坊主になった” とあって、真実だったことを知りました。    
真面目に、年表に並んでいるのに笑えましたが・・・。    
   
トム・コンティ氏のインタビューで、初めて知ったことがあります。    
撮影直前に照明係の日本人スタッフが行方不明になり、その後も見つかっていないとのことでした。    
その家族に対する思いを語った彼は、演じたロレンスそのもののように感じたものです。

デヴィッド・ボウイ、ビートたけし(北野武)、そして坂本龍一、それぞれが「戦メリ」と関わっていく過程も書かれています。   
何といっても、ラストに大島渚監督のロングインタビュー(およそ50ページ)が掲載されていますから・・・。    
クランクイン直前の高揚した監督の声を聴くことができます。    
(「月刊イメージフォーラム1982年10月号」掲載より)   

 

          
映画監督大島渚 [ 阿部嘉昭 ]             

映画監督大島渚
[阿部嘉昭]
 

          
         

   
一番感動したのは、ボウイ氏と坂本さんの、あの有名な抱擁シーンのエピソードでした。   
カメラの故障で、3分の2のコマが使えなくなってしまった・・・。    
生きているコマだけを使ってみたら、あのスローモーションのような映像になったのだとか。
映画の神様っているのでしょうね。

ボウイ氏が大島監督の訃報に際して哀悼のメッセージを出しているのが、今思えば何とも切ないですね。   

 
                           
          
★(ブラックスター) [ デヴィッド・ボウイ ]             

★(ブラックスター)

[デヴィッド・ボウイ]              

          
         

今も、当時のビデオ、サントラレコード、そして坂本さんのピアノ演奏によるカセットテープを持っています。    
この本を読んでいる間、耳元では坂本さんのテーマ曲が流れっぱなしでした。    
久しぶりに、ゆっくりと鑑賞したいですね。    

 

よろしかったら、作品の感想はこちらでどうぞ。⇒ 戦場のメリークリスマス

 

 

「戦場のメリークリスマス」~30年目の真実 (TOKYO NEWS MOOK 466号)    
「戦場のメリークリスマス」
~30年目の真実
   

                     
               

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