大河ドラマ「真田丸」第26回“瓜売”
大河ドラマ「真田丸」第26回“瓜売”
NHK総合 7月3日放送
秀吉(小日向文世)は、鶴松の死のショックもあって、関白を秀次(新能慎也)に譲って、次の目標は明国攻め。
その間のエピソードがたくさんありすぎて、今回も中身の濃い回でした。
関白となり有頂天になりながらも、太閤秀吉の影におびえ続ける秀次(新能慎也)。
秀吉に又嫡男が生まれて、自分の嫡男の死にホッとしたことを嘆き許しを乞うシーンは胸に迫りました。
弱くて良い人過ぎる秀次のそばには、いつもきり(長澤まさみ)がいるというシチュエーションにはホッとしますね。
詳しい史実は知りませんが、悲劇が待ち受けているらしい秀次。
ちょっとした脇役かと思っていた人物に強い印象を残す見せどころがあるのは、この番組の素敵なところだとつくづく思いますね。
サブタイトルにもなっている“瓜売”ですが、気になって調べたら、秀吉による仮装大会は史実のようです。
実際に秀吉が瓜売となって盛り上げたものの、昌幸(草刈正雄)と被ってしまったのは定かではないようですね。
話の広げ方が三谷さんらしくて、楽しいですね。
真田の存在感を示す、などと言いながら楽しそうに張り切っていた昌幸が、陰での右往左往の結果、病欠?となって、ちょっと哀愁をただよわせていたのが気の毒やら笑えるやら・・・。
それにしても、遠い肥前で、成長した息子二人と会えた昌幸は何とも嬉しそうでした。
この三人がいずれ袂を分かつ決断をする、というシーンが来るんですね。
明国と苦戦中のところ、武将たちが秀吉に合わせながらも、仮装大会に結構真面目に取り組んでいるのにも感心しました。
明国攻めには伊達政宗も参加していた(紀行で陣跡の名称あり)のに、出ていなかったのは残念でした。
出ていたら、かなり派手な動きをしたでしょうね。
それにしても、太鼓もちを演じて大人な対応をしていた家康(内野聖陽)のお腹が膨らみすぎていて驚きました。
|
個人的に、今回一番のハイライトは、ラストのとり(草笛光子)の臨終のシーンでした。
秀吉に許されて親子三人も駆けつけることができましたし、とにかく一族が揃いましたね。
叔父・信尹(栗原英雄)や娘・すえまで、あまりに多すぎて誰が誰やらわかりにくかったですが・・・。
それでも、こう(長野里美)が稲(吉田羊)を一瞬複雑な目で見るシーンがあったりして、細かいな、と思ったものです。
せっかくの昌幸の瓜売の歌をうるさいといってしまうとりで笑わせて、それが最期かと思わせて・・・。
有働さんのナレーションをいったん止めて、起き上がらせてからのシーンは感動的でした。
やりすぎと言えばやりすぎなのでしょうが・・・。
信繁と信幸(大泉洋)の二人に言い残したことは真田家の将来のこと。
とりの言葉は、その後の真田を語っていますよね。
“離れ離れになっても、心はひとつ。真田の地を守りぬけ”
すでに歴史的にわかっていることをドラマとして描いているわけで、語られやすいと言えばそうなのですが、素直に感動しましたね。
最後の最後に、いつも聴こえない振りをしていた信幸に直接話をさせるという、感動的な中に緩急があって、素敵でした。
そういえば、いずれ信繁の正室になるという春(松岡茉優)が登場しましたね。
名護屋城で茶々(竹内結子)と信繁が話している後ろを、まるで座敷わらし?のように通り過ぎていく登場シーン。
思わず、きりがここまで来ているのか、と思ってしまったのは私だけでしょうか。
|
<これまでの感想>
第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回 第10回 第11回 第12回
第13回 第14回 第15回 第16回 第17回 第18回 第19回 第20回 第21回 第22回 第23回
第24回 第25回
歴史秘話ヒストリア 真田幸村編 徹底解明! これが“真田丸"だ 〜地中に残された幻の城〜 [渡邊あゆみ]
« 大河ドラマ「真田丸」第25回“別離” | トップページ | 荒木一郎さんの「空に星があるように」を聴く »
「テレビ雑感」カテゴリの記事
- 朝ドラ「虎に翼」が終わって、思ったこと諸々。(2024.09.29)
- ドラマ「マウンテンドクター」(第1回)を観て(2024.07.11)
- 朝ドラ「虎に翼」鑑賞中(2024.05.29)
- 朝ドラ「ブギウギ」が終わって(2024.03.30)
- NHK「ふたりのディスタンス ピース 綾部祐二と又吉直樹」を観て(2023.12.28)
「大河ドラマ「真田丸」」カテゴリの記事
- 大河ドラマ「真田丸」最終回(2016.12.19)
- 大河ドラマ「真田丸」第49回“前夜”(2016.12.12)
- 大河ドラマ「真田丸」第48回“引鉄”(2016.12.05)
- 大河ドラマ「真田丸」第47回“反撃”(2016.11.29)
- 大河ドラマ「真田丸」第46回“砲弾”(2016.11.21)