大河ドラマ「真田丸」第28回“受難”
大河ドラマ「真田丸」第28回“受難”
NHK総合 7月17日放送
とうとう追いつめられた秀次(新納慎也)が自害してしまいます。
前回は、秀次の秀吉(小日向文世)に対する恐れと苦悩、お互いに思いがすれ違い、悪循環で取り返しのつかない状況に突入していく様子が描かれて、緊張感がいっぱいでした。
観ていなかった視聴者には、今回は意外にあっさりとした展開に映ってしまったかもしれませんね。
高野山にいた秀次のそばに信幸(大泉洋)が仕えていたのには、ちょっと驚きました。
一族の中で振り回されっぱなしの信幸だから、秀次を慰め励ますには最適な人材だったと言うことでしょうが・・・。
絶望的な関係になってしまった秀次と秀吉を考えると、信繁(堺雅人)と信幸、ちょっと(かなり?)いい加減だけど父親の昌幸(草刈正雄)の真田一族は、信頼関係で結ばれていることを思わせますね。
いったんは怒りを見せながらも、ちゃんと弟の心情をわかっている兄、その兄を心から尊敬している弟、ちょっとした兄弟げんかで終わらせられるそんな関係が好もしく映ります。
兄弟の母・薫(高畑淳子)の公家出身の嘘話?のシーンが今回の息抜き部分でしたね。
稲(吉田羊)がそれをあばく一言を言ったり、こう(長野里美)が信幸の正室であったことを知っていたり、とかなり攻撃性のある、吉田さんらしいタイプに変身した感じがします。
今後信幸とはかなりいい関係の夫婦になるという話を聞いていましたから、この状態からどうなるんだろうと思ったりしていますが・・・。
秀次の死に、怒りが頂点に達してしまった秀吉からの一族30人以上の処刑という恐ろしい事態に・・・。
秀次の娘・たか(岸井ゆきの)を助けるために、大谷吉継(片岡愛之助)の娘・春(松岡茉優)を正室に、たかを側室に貰い受けたいと、秀吉に願い出る信繁。
怒りながら許しを与える秀吉の涙は、何だったんでしょうね。
自らの怒りで起こした事態から、血族を失ってしまった寂しさ悲しさとか、それはまた老いを自覚することかもしれませんし・・・。
怒りながらも、どこかに弱弱しさを感じさせる小日向さんの涙に見入ってしまいました。
今回、突然のようにキリスト教関係の絵などが出てきて、驚きましたね。
サブタイトルは、そのあたりから来ているのでしょうが・・・。
秀次の優しさで、事前に側室の話を取り消されたきり(長澤まさみ)ですが、秀次の死のショックに信繁の正室・側室の話まで矢継ぎ早で、絶叫していましたが、当然でしょう。
信繁のきりに対する同志感覚はいつまで続くのでしょうか。
たかを呂宋助左衛門(松本幸四郎)に託すわけですが、本当に側室になると思っていたので意外な展開でした。
助左衛門が千利休(桂文枝)とは真逆の設定なので、ちょっと笑ってしまいましたね。
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今回、徳川家康(内野聖陽)の嫡男・秀忠(星野源)が出てきましたが、その異様な動きに注目してしまいました。
いずれ徳川二代将軍になるわけで、凡庸な人物ではないのでしょうから、どのように描かれていくのか、興味がありますね。
それにしても、信繁が秀吉に必死で意見をしたり、いつも知恵を絞り、懸命に立ち回っているのに、あまり印象に残らないのが不思議で仕方がありません。
信繁が本当に表舞台で主役になるのは、最後の最後なのでしょうから、それまでじっくり待たなければならないのかもしれません。
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