大河ドラマ「真田丸」第31回“終焉”
大河ドラマ「真田丸」第31回“終焉”
NHK総合 8月7日放送
とうとう秀吉(小日向文世)の最期の回でした。
これまでは秀吉と言う人物には興味がなく、彼が登場する大河ドラマもほとんど観ていなかったんですが・・・。
今回ほど、惹き込まれるようにして観たことは無かったですね。
演じた小日向さんのおかげか、主役を脇においても書き続けてくれた三谷幸喜さんのおかげか・・・。
ひとり息絶えて涙がひとすじ、などという最期は、家康(内野聖陽)のセリフではないですが、 “どんなに華やかな暮らしをしていても、死ぬときは一人” ですよね。
あんなに “秀頼を頼む” と願いながら、その秀頼が遊んで床に置いたままだったかもしれない呼び鈴に手を延ばしながら亡くなる、という流れは何とも皮肉です。
世の栄華をすべて手に入れたとしても、それは一時のことでしかないのかもしれません。
秀吉がろうそくの灯が消えることと死を重ねて恐れていたところに、見舞いに来た小早川秀秋(浅利陽介)が消してしまうシーンがありましたね。
同席していた家康と信繁(堺雅人)が、同時にあっと驚き振り返るシーンは、今回数少なかった笑いどころでしょうか。
秀吉に遺言状を書き直させた家康ですが、意外に良識人であることも垣間見えましたね。
本多正信(近藤正臣)が怖いくらいにやり手で、阿茶局(斉藤由貴)も同じようで驚かされましたが・・・。
二人とも、家康の本心部分を代弁しているだけかもしれませんが・・・。
家康が戦が嫌いであることを打ち明けて、信繁も共感していたんですが・・・。
話の中に伊賀越えのことが出てきて、ちょっと笑えました。
あのときの家康を考えれば、今になってもついつい人の良さが出てくるのもわかりますけど・・・。
でも、天下を治めるまではまだ想像できませんね。
家康に共感できても、そのままついていけないほどに、信繁は豊臣に入り込み過ぎていたということでしょうね。
きり(長澤まさみ)には、今後のことはわからないと答えていましたが・・・。
信繁はいつのまにか、豊臣にとっては重要な人物になっています。
三成(山本耕史)の信頼も勝ち得て、これではますます豊臣からは離れられないですね。
何より、前回のラスト、秀吉とのシーン(初対面時の再現&寝付かせる)で決定的でした。
今回も、秀吉に三成を支えてくれと言われるシーンがありましたし・・・。
信幸(大泉洋)が徳川方寄りになっているのも決定的でした。
こう(長野里美)との子・仙千代のことを義父・本多忠勝(藤岡弘、)に打ち明ける相談を持ち込みながら、家康を狙う忍びに気づくというシーン。
コメディからシリアスへと急展開でした。
忍びが出浦昌相(寺島進)だったことで、信幸は計らずも味方を売ったことになりますね。
秀吉の命令を受けた三成に相談された昌幸(草刈正雄)の指示ですが、出浦も昌幸とともに乱世でしか生きられないというのが何とも哀れでした。
昌幸は、孫をあやしているときよりも、何かを決断したときのほうが別人のようです。
家康暗殺の話を聞かなかったことにし、“明日の朝、家康の死が届いたとしても、わが真田は一切あずかり知らん” とは、久しぶりに昌幸らしかったです。
それにしても、今更ですが、昌幸の夢は武田の領地を取り戻すことだったんですね。
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