大河ドラマ「真田丸」第42回“味方”: 疲れたら休め･･･

大河ドラマ「真田丸」第42回“味方”

NHK総合 10月23日放送

大坂城での幸村（堺雅人）は堂々としていますね。
ここまで来るのには本当に長かった、と改めて思っています。
ただただそのときの情勢に振り回されて動き回って、でもどこか次男坊らしく自由で、という青年時代を思い出しては懐かしくなりました。
ラスト、余裕の笑みを見せる幸村は、父譲りの破天荒さに知略を備えた人物になっていましたね。
長い長い助走の時代があっての今、これまで何かと言われ続けてきましたが、やはり堺さんは凄いなと思いますけど･･･。

長い年月が過ぎたのに、茶々（竹内結子）は変わらなさ過ぎますね。
でも、美しいからいいですが･･･。
阿茶局（斉藤由貴）は、家康（内野聖陽）に合わせて老いの姿を見せていますが、強さはパワーアップしていました。
老い呆けていて真田の名におびえる家康の背中を押していますから･･･。
どんなことをしても、乱世を終わらせるのです、と強いですね。

秀頼（中川大志）の前での会議では、後藤又兵衛（哀川翔）が強気の言いたい放題で、ちょっと鬱陶しさを感じたりしたものです。
哀川さん、イメージぴったりと言えば言えますが･･･。
物静かかと思えた毛利勝永（岡本健一）が意外に又兵衛寄りで、この二人と幸村が部屋の件で三つ巴で動き回ったシーンには笑ってしまいました。

豊臣大坂城 [笠谷和比古]

秀頼より総大将にと請われた幸村ですが、紛糾の元になることもわかっていて辞退し、五人衆の合議を提案して、事は収まります。
大野治長（今井朋彦）の “ひとまず預かり” ばかりには失笑させられましたが、秀頼の戸惑いながらも聴く耳を持つ姿には、もう少し時間があったらと考えさせられましたね。
史実を知っていると、切なくなります。

長宗我部盛親（阿南健治）が見かけと違って、いい人なのがいいですね。
それに、織田信長の弟・有楽斉役で、井上順さんが登場。
これで布施明さんが出てきたら、完全に “三谷幸喜の世界” だなあと思ったものです。
三谷さんの映画第1回監督作品「ラヂオの時間」が大好きですが、井上さんはこのときと同じように、結構適当ななだめ役で、笑えました。

ラヂオの時間スタンダード・エディション

幸村の元へ駆けつける堀田作兵衛（藤本隆宏）を、阻止しようとする信之（大泉洋）が、腕の痛みに襲われてしまったときの本当の思いはどうだったんでしょうね。
違うといいながらも、わざと逃がしたのかも･･･。

父親代わりの作兵衛の前で、すえ（恒松祐里）の仮祝言が行われましたが、「真田丸紀行」での、彼女が嫁ぎ先で天寿を全うしたとの話にはホッとさせられました。
幸村の娘でありながら、幸薄い人生でしたから･･･。
いつもは派手に活躍した登場人物を取り上げることが多いですから、彼女を取り上げてくれたのは、嬉しかったですね。

すえと十蔵（加藤諒）のほかにも、秀頼と千（永野芽郁）、秀忠（星野源）と江（新妻聖子）という若々しいカップルが勢ぞろいしているのが印象的でした。
秀忠と江は、癖があって、ちょっと怖い印象があるカップルですが･･･。