大河ドラマ「真田丸」第47回“反撃”: 疲れたら休め･･･

大河ドラマ「真田丸」第47回“反撃”

NHK総合 11月27日放送

真田丸があっという間に壊されてしまいました。
歴史的にわかっていても衝撃的でしたね。
このドラマの終わりが近づいている、ということでもありますし･･･。

それにしても、大蔵卿局（峯村リエ）とはどんな人なのか、逆に興味を持ってしまいました。
ドラマ的には、彼女一人のために豊臣が崩壊していく図式が出来てしまったようになっていますが･･･。
どう考えても、浅はか過ぎませんかね。
ちょっと調べただけですが、大坂城においてかなり権力を振るった人ではあったようです。

女性だけでの和平交渉は史実どおりだったんですね。
徳川方・阿茶局（斉藤由貴）は、穏やかだからこその恐ろしさがありました。
さすがに、時には弱気になる家康（内野聖陽）をたきつけてきた女性ですね。
斉藤さん、凄いです。
きり（長澤まさみ）曰く、“女狸” に笑ってしまいましたが･･･。
完全に押され気味だった初（はいだしょうこ）ですが、はいださんそのままのようで、つい微笑ましく感じたものです。

真田幸村と大坂の陣
[三池純正]

幸村（堺雅人）の側室の一人になるのかと思われたきりが、それ以上の大きな存在であることが今更ながらハッキリした回でした。
ドラマの序盤ではウザイウザイと言われ続けていたのに、1年を通して、このドラマを陰で支え続けてきた人物だったことを･･･。

そして、今回一番印象的だったのは･･･
幸村の娘・すえを育てた堀田作兵衛（藤本隆宏）が意外に目立たないままでここまで来た感じですが、牢人衆に囲まれて、半ば脅されるように幸村のことを聞かれたシーンは良かったですね。
上田以外のことは知らないとそっけない感じで語り出し、父親・昌幸（草刈正雄）や家風のことから始めます。
途中、牢人衆から昌幸の行動のいい加減さを指摘されると、信玄公の土地を取り戻すためならどんな手も使う方、と熱をこめて語り、その子・幸村も同じだと･･･。
昌幸を持ち上げて、幸村を信頼させるという上手い語り口でしたね。

茶々（竹内結子）や秀頼（中川大志）は、これまで知っていた（あくまで個人的にですが）、強い母と軟弱な息子のイメージと違い、弱い女性だったり、聡明なゆえに悩む青年だったり･･･。
これが1年をかけて観られるドラマの魅力ですね。

どう考えても負け戦になるだろうところ、行き場が無いから、せめて最後に戦おうと、死に場所になることを覚悟して踏みとどまる牢人衆が切なかったですね。
“望みを捨てぬ者だけに道は開ける”
幸村の言葉を信じて、彼に委ねる秀頼のシーンも･･･。

大坂の陣真田と大坂城五人衆

緊迫の大坂とは違って、江戸では信之（大泉洋）が何やらおかしいことに･･･。
お通（八木亜希子）と一緒のところに、稲（吉田羊）とこう（長野里美）が踏み込むシーンは面白かったですね。
吉田さんも彼女らしくって、今やっと時が追いついたという感じで、清々したものです。
こういうシーンが入ると、観ていてもホッと息が抜けて助かります。

悲劇が待っていても、個人的には、最後に仙台真田家に繋がるシーンがあることを信じているので、楽しみではあるのですが･･･。