SONGSスペシャル「吉田拓郎~風のように・・・なんて考えた事があったなぁー~」
SONGSスペシャル「吉田拓郎~風のように・・・なんて考えた事があったなぁー~」
NHK総合 2016.12.23.放送
9月に放送された「SONGS」吉田拓郎~今だから人生を語ろう~は、ライブのリハーサル風景とインタビューでしたが、こちらは拡大版で、ライブの一部と詳しいインタビューの映像となっていました。
70歳初のライブは、10月27日に横浜で行われたんですね。
今回の番組は、その前に1ヵ月半かけて行ったリハーサルとインタビュー、そしてライブの映像がたっぷりで嬉しいものでした。
その間には、疲れて “嫌だな、年齢を重ねるということは” とつい愚痴を言ったり・・・。
唯一の運動というゴミ出しに行く際の、エレベーターの内外でのスクワット姿を再現して見せたり・・・。
デビューが新御三家(郷ひろみ・野口五郎・西城秀樹)と一緒、彼らは17歳で、自分はその頃からどこでもずっと年上の存在だった、という話なども・・・。
長い付き合いの仲間との真剣なリハーサルの合間には、和気あいあいの様子が見られ、個々のメンバーからは拓郎評が語られたりしました。
キーボードの武部聡志さんが、拓郎さんを父親みたいな存在と言っていて、驚きのあまり年齢を調べたら、11歳年下だけでしたね。
刺激をもらい新たな音楽を作るために採用された若いコーラスの男女は緊張しながらも、嬉々として尊敬の念を語る様子も見られました。
今の拓郎さんを感じられる充実した時間でしたね。
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以下のインタビュアーは、桑子アナ。
インタビュー (1)
~なぜ70歳でライブを~
身体も精神も元気が足らない気がした。
歌ってないからかもしれない。
自分を試してみたい、命がけでやってみたい。
燃えたぎった70歳でやってみたい。
インタビュー(2)
~細部にこだわるリハーサルに~
聴いていたら、絶対にわからない。
でも、リハーサルでは細部にいたるまで詰める。
神経もすごく使うし、みんなも疲労度は高いんだけど、そこまで詰めないといいステージはできない。
インタビュー(3)
~メッセージはどこから~
青春時代、東京に対してはある種のアンチテーゼがあり、東京なんかに負けない、東京で音楽で勝負する人生になるんだけれども、絶対に東京の中心の文化には負けない。
偉そうにしているテレビ局やラジオ局の人に絶対へいこらしない、そんな負けじ魂があった。
~テレビに出なかった理由~
東京のテレビ局の権力者たち(服装から言動まで)に腹が立った。
インタビュー(4)
~ボブ・ディランについて~
高校生のときに衝撃を受けた。
ギターを買って、彼の物まねから入って、今も続いている。
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インタビュー(5)
~フォークのプリンスと呼ばれて~
スタイルとしてギター一本で歌うことがあるけれども、僕の音楽はフォークソングじゃない。
吉田拓郎が作る音楽だと思っている。
むしろソウル・ミュージックやリズム・アンド・ブルースが好きで、米軍のキャンプも回っていた。
ずっと違うってば、と言っていてもわかってくれないので、テレビは出ない、取材は受けない、俺は俺の道を進む、と。
吉田拓郎を見たかったら、コンサートに行くしかない。
いまだにフォークソングを期待されるが、“歌うわけないだろ、バカヤロー”(笑いながら)
インタビュー(6)
~お酒について~
若いときは飲んだけど、20年ぐらい前から、ビール一杯、ワイン一杯でグラグラする。
年をとるって、楽しいことじゃない。
サプリメントのCMなどで、50代60代から元気になる、というのは大うそつき。
インタビュー(7)
時がやさしく せつなく流れ
そっとこのまま 振り返るなら
僕らは今も 自由のままだ
「アゲイン」(2014年)
~今の自分自身と向き合った曲という~
ひとりの70歳のおじいちゃんがステージで歌っている姿を見ていてくれれば、何か気が付くかなという気がする。
自分が口下手だとは思わないけれど、歌で、音楽で伝えたい。
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インタビュー(8)
~今回のライブについて~
何ヶ月も前から毎日メモ帳に書いたりして、曲順を変えたり決めたり、打ち込んできた。
今回は、自信作。
インタビュー(9)
~28歳で、「人生を語らず」を作る。
自分(桑子アナ)が去年28歳、人生を語ろうと思うか、絶対に無い~
70年代当時の若者は、老成している。
30代、40代のおじさんが言いそうなことを語り合っていた。
達観した考えで、学生運動があった頃、30歳以上を信ずるなという合言葉があったりした。
~今、人生を語れるか~
道のりは長かったけど、いろいろあったけれども、不思議なことに音楽をやっているとパァーと消えちゃう。
音楽をやっていると幸せだなぁ、って、音の中に自分が入っている幸せ感がある。
音楽ってなんてすばらしいんだ。
<曲名>
1.春だったね (1972年)
2.やせっぽちのブルース (1970年)
3.落陽 (1973年)
4.風に吹かれて (1963年) *ボブ・ディランのノーベル賞受賞を知って
5.旅の宿 (1972年)
6.アゲイン (2014年)
7.ある雨の日の情景 (1974年) *メンバーとアカペラで
8.全部だきしめて (1997年) *メンバー紹介とともに
9.朝陽がサン (2001年)
10.人生を語らず (1974年)
<ラジオで発表した、拓郎さんが選んだ自己ベスト5>
1.人生を語らず (1974年)
2.朝陽がサン (2001年) *自ら作ったレコード会社を離れ、心機一転で発表した
3.Woo Baby (1983年)
4.僕の道 (2012年)
5.ガンバラナイけどいいでしょう (2009年)
*「朝陽がサン」についてのコメント
“僕の弾くリズムギターが全体のバンドグルーヴを呼んでいて、
演奏し、歌いながら「みんな?どうだぁー?」って気分になる曲。
広島でバンドをやっていた頃が蘇る1曲なのです。”
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