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NHKスペシャル「“樹木希林”を生きる」

 

女優の樹木希林さんが亡くなりました。   
ここ数年は、彼女の生き方、考え方に注目をし見続けてきただけに、その訃報にはショックを受けました。    
たとえ全身がんといっても、彼女ならなんなく生きながらえていくような気がしていましたから・・・。

ショックが落ち着いた頃に、なぜか彼女から言われそうな言葉が浮かんできたものです。 
知り合いでもなんでもないのに・・・。    
“あんたはあんたで生きていきなさい”

 

26日放送のNHKスペシャル「“樹木希林”を生きる」を観ました。   
いわゆる追悼番組というもの、どんな人のであっても避けて通っていた私ですが、樹木さんのだけは観ておこうと思ったのは、勝手に彼女の言葉を聴いたからに違いありません。

映像は、映画の撮影現場や車の中(自分で運転、しかも担当ディレクターを送り迎えしている)が多かったですね。   
そこで語られる彼女の言葉をひとつひとつ聴き逃さないように、彼女の姿を見逃さないように、そんな思いで観続けた時間でした。

撮影が始まったのは、去年の6月で、私は入院中でした。   
このドキュメンタリーは、その後退院しての自分の1年間を追うことにもなりました。         

         
                                                                                                         
                  

海よりもまだ深く

                
    
   
         

      

映画「モリのいる場所」の撮影中、樹木さんがベッドに横になって出番を待っている場面がありました。
スタッフが呼びに来て、起き上がろうとする樹木さん。
立って歩けないのでスタッフが手を貸そうとすると、それを断ります。
“背中、腰、腰痛が全部出て・・・” と言いながら・・・。    

私には、そのときの彼女の身体の辛さがよくわかりました。    
両膝に両腕を立てて、力を入れて必死に立とうとするのです。    
立っても、その後痛みが和らいで歩けるまでに時間がかかります。    
私の場合は5分以上はかかりました。    
トイレに行こうとするたびに、いつまでこの地獄のような状態が続くのかと思ったものでした。
今は解消していますが・・・。

樹木さんは、歩けるようになると、フフッと笑いながら“行こう” とスタッフを促していました。
きっとこのような状況を誰にも語らずに、撮影現場でも私生活でも繰り返していたのだと思うと、どうしようもなく切なかったですね。

“仕事するために人間やってるわけじゃないからね。なりわいとして(役者を)しなきゃしようがないからやってるんだけど”   
と言いながら、その役者としてのこだわりを十分に見せていましたね。    
傍から見ると、こだわりが強すぎて細かすぎて、面倒くさい役者と言われかねないと思わせるほどに・・・。    
でも、それを超えるほどの細々とした気配りをも感じさせていました。    
樹木さんにとっては、役者としても私生活も、そして病気に対しても、同じ姿勢でいることが生きることだったのでしょうか。    
   
淡々としかねないこのドキュメンタリーのことを考えて、まるで核になるようにと、PET検査の結果を見せる樹木さん。    
その人として役者としての揺るぎない強さに、圧倒されました。

自身のこの1年の映像を観終わって・・・   
“たまたま方便として役者があったわけだけども、さて人間としてどう終了するかと考えると、「未熟なまんまで終わるもんですね」というのが実感だから・・・”    
“人間としてこういう終わり方しかしなかったんだわねぇっていうことでいいんじゃないかな。
でも、途中でああこれで私終わりみたいね、というのもまたよし、と考えて・・・”

最期の出演は、ドイツ映画。   
7月11日。    
いつものように衣装を手直しする樹木さん。    
スノードームを持ち、涙しながら「命短し恋せよ乙女」と歌う樹木さん。    
   
最期まで揺るぎない姿勢を見せてくれた樹木さん。
有難うございました。   
ご冥福をお祈りいたします。

   

 
○樹木さんから不登校のこどもたちへのメッセージ   
“必要の無い人なんていない”      

         
                                                                                                         
                  

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「ボクらの時代」樹木希林さん  2008.7.4.    
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○樹木さんが演じた「あん」の徳江の言葉   
“何かになれなくても、私たちには生きる意味があるのよ”    

         
                                                                                                         
                  

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