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「奇跡集」から「あさってより先は、見ない」「居場所がないのがつらいです」まで。

 

最近は、寝る前の1時間弱、布団の中で読書をするようになりました。
ガボール・パッチ(目のトレーニング)をちょっとやってからですが・・・。
図書館の返却期限までに、なかなか読み終えられないことが多いですから・・・。

今読んでいるのが、小野寺史宜さんの「奇跡集」(集英社)。
たまたま返却棚にあった本ですが、初めて知った作家さんです。
読み始めた印象は、文章や登場人物によって若い人だと思ったものです。
意外なことに、50代後半の方なんですね。

まだ第2話を読んだばかりですが、次に借りる本を調べてしまいました。
それほどに気持ちが動きましたね。
心根のやさしい登場人物たちの、細やかな感情が伝わってくる内容に溢れています。

自然災害や戦争、まだあるコロナ、そして自分の病気への不安など、どうしても気持ちが落ち込み気味となっているこのごろ。
気持ちがなごむ、癒される物語に浸りたいですね。
Amazonでの、小野寺さんの本に対する読者のコメントを読んで、楽しみが増えました。

 


 

図書館と言えば・・・
このところずっと山本ふみこさんの「あさってより先は、見ない」(清流出版)を追いかけていました。
何しろタイトルが気に入ったもので・・・。
ところがいつ調べても貸し出し中なんですね。
すっかり諦めて別の本を借りに行ったときに棚にありました。

還暦を過ぎてからの古民家での日々の暮らし。
写真での紹介、家族のことや家事のことなどが綴られています。
申し訳ないですが、そのあたりは飛ばし読みをしてしまいました。
あくまで私の趣味の問題です。

印象的だったのは、やはりタイトルに関してでした。
坂東玉三郎さんの言葉「遠くを見ない。明日だけを見る」から、「あさってより先は、見ない」と自らのなかに置いたと書いています。
「困ることが起きたら、そのとき困ろう」とも・・・。

そして、さすがに素敵なエッセイだと思わせるのは、文章が柔らかく優しく感じることです。
つい漢字で書きたくなるところをひらがなにしていますね。
私など “できる” を “出来る”、“ころ” を “頃” など、下手なうえに堅苦しい感じになっていました。
わかっていても、ついという感じです。
もう少し意識して書きたいですね。

「今日という日は、残りの人生の初日」
昨日の朝、洗濯をしているときに、点けっぱなしのテレビから聴こえてきたことばです。
「チコちゃんに叱られる!」のカラスのキョエちゃんが、ボビー・バレンタイン監督(元・千葉ロッテマリーンズ)のことばとして紹介していました。
山本さんのことばと真反対なのかもしれませんが、こちらはこちらで印象に残ります。


 

最近、特に気持ちが入ってしまった本がもう一冊。
高橋源一郎さんの「居場所がないのがつらいです みんなのなやみ ぼくのこたえ」(毎日新聞出版)。
こちらのタイトルも、あえてのひらがなですね。

改めて、ひとの悩みは数限りなくあると思わせられます。
それに対して、経験者である(驚くほど数多の!)高橋さんが、自身の経験を語りながら、冷静に、寄り添い、時には突き放して答えています。
立場も質問もそれぞれに違うのに、同じ現状や経験、思いはまったくないのに、高橋さんの答えがひとつひとつこちらに刺さります。
納得がいくというか・・・。

このシリーズ?の前の「誰にも相談できません みんなのなやみ ぼくのこたえ」をAmazonに早速注文してしまいました。
もちろん、中古品コーナーにですが・・・。
Amazonの中古品コーナーを便利に利用しています。

この一週間、図書館が蔵書点検のために休みでした。
また、開館していると思うと何となく嬉しいものです。

 


 

 

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